約 3,642,280 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2960.html
今までに書いたもの 神をも恐れぬ 冬虫夏草 ※注意事項 東方キャラが登場します。オリキャラいうな。 登場するゆっくりは全滅しません 虐待っていうか……なんだろう。 _______________________________________________ 「しゅーりしゅーり、しあわせー♪」 「しゅーりしゅーり、しあわせー♪」 安心して欲しい、これは『すっきり』の光景ではない。 ここは人里の畑に間近い、とある森の中の巣穴。 決して広いとはいえないその空間に、まだ成体になったばかりのまりさとありすのつがいが幸せそうな顔でその身を寄せ合わせていた。 それは子作りのためのすりすりではなく、単純な愛情表現としてのすりすりだ。 二匹は幼馴染同士くっついて、群れを出たばかりの新婚夫婦だった。 一通り生きる為の知恵は身につけて、同胞の数が増えゆっくりできなくなりつつあったゆっくりプレイスから移住してきてから最初の冬篭りなのだった。 「はるになったら、いっぱいこどもつくるんだぜ」 「ええ、りっぱなとかいはれでぃにそだてなくちゃね」 幸い、近場には「かってにおやさいがはえてくるゆっくりプレイス」がある。食料には困らないだろう。 問題は「おやさいをひとりじめするばかなにんげんさん」が山ほどいることだが……まあ、まりささまが本気出せば何とかなるはずだ。 本当の考えはどうあれ口ではまりさはそういっていたし、ありすはそんな「とかいはのまりさ」を全面的に信用していたから疑う理由はこれっぽっちもない。 「しゅーりしゅーり、しあわせー♪」 「しゅーりしゅーり、しあわせー♪」 お互い気持ちが高まってしまわない程度に身体をすり合わせ、一緒になれた今の幸せを確かめあう。 幸い、このありすにレイパーの傾向はなく、やや大言壮語の気があるまりさにもゲスというほどの極端な性向はなかった。 そもそも、口でいうほどには人間の恐ろしさも畑の仕組みも軽んじて考えているわけではない。迂闊に畑を狙って殺された同族の例は、嫌というほど見てきている。 春になったらとりあえず畑の様子を窺いつつ、危険が伴うようならさっさとより人里からもう少し離れた場所に移住するつもりだった。 さいわい、つがいのありすもまりさと同じく判断力がゆっくりにしては高い。多分、二匹とも理性が本能を抑圧できるタイプなのだ。 きっと、まりさの状況判断を聞き分けてくれると楽観することができた。 二者二様、夫婦の夢を語らいながら、ゆっくりとまどろみに落ちていく。 二匹が望むのは、幸せな家族と安全な暮らし。ありすはこれに「とかいはのくらし」を付け加えるのだが、この二匹なら高望みさえしなければ天寿をまっとうする事もできるだろう。 あるいは、二匹の判断力を超越するようなよっぽどのことがないかぎり。 ……そう、よっぽどのことがない限り。 ぽんっ、となんだか軽い音がした。 頭がなんだかむず痒い。はて、一体なんだろう? 二匹は不思議そうに揃って頭上へと目を向けて、 「「…………」」 そこにあるモノを眼にして数瞬、言葉と思考と身体の自由とを失った。 「…………っ!!」 「…………っ!?」 ……最初、自由になるのはぱくぱく意味もなく開閉する口元だけ。 ようやく身体の自由は戻ったけど、互いに驚愕の表情で固まった顔を見合わせる二匹になかなかおつむと言葉の自由は戻らなくって。 一頻り、自分はパニックに陥ってますよー、ってアピールを続けた二匹の喉奥から、ようやく言葉が競りあがってくるまでにまたしばらく。 「「ゆげえええええええええぇぇぇぇぇっ!?」」 ……うん、声は出せてもまだうまく言葉にできなかったみたいだけれど。 「「ど、どぼぢでえええぇぇぇぇぇっ!!?」」 「「「「「「「「「「……うみゅ、うるしゃいょ……しゅーや、しゅーや♪」」」」」」」」」」 その代わり、主語も述語もない絶叫に混じって仲良く声を揃えた寝言の合唱が聞こえたりしたりする。 ……二匹のつがいゆっくりだけしかいない巣の中のはずなのに。 うん、二匹はこう思ったんだ。 自分たちは軽くしゅーりしゅーりしただけなのに。 「「どぼぢでごんなにいっばいいるのおおおぉぉぉぉぉぉっ!!?」」 なんで頭に茎が生えて、かわいいあかちゃんがこんなに実っちゃったのって。 * * * ところ変わってここは妖怪の山、そのどこかにあるうらぶれたお社の中のこと。 「……んげぁっ」 「……どうしたの、穣子。幾ら冬だからって欝だ死のうは止めてね、止めるのも億劫だから」 夏過ぎて、秋も去り、冬となれども神は在り。 神生に疲れ果てた老婆のような声を床間から投げてくる姉神に、奇妙な叫び声を上げた妹神はそれに負けず劣らずどんより曇った陰鬱な目線を向けた。 「欝だ死のう……って言わないわよそんなの。っていうよりも姉さんも人のこと言えないじゃない」 「そんなこと……ない、とはいえないけど……」 自覚症状は、もう嫌って程に備わっている。そりゃまあ何百年何千年と付き合ってきているサイクルなので。 だからって慣れるもんであるはずもなく、姉妹二人して明るさの欠片もない風貌を無理にゆがめて笑いあった。自嘲というヤツだ。 秋静葉と秋穣子。 幻想郷の秋を司る二人の姉妹神にとって、冬は言わずと知れた鬼門の季節である。 秋にはそれぞれが司る豊穣と紅葉の神徳を互いに誇りあって過ごす二人だが、紅葉の最後の一枚も散り果てて冬場ともなれば二人仲良く 春まで鬱病に掛かって過ごすというのは知る人ぞ知るところ。 それが家の中、姉妹相手とは言えど、この時期這い出して活動しているなんてのは珍しい話ではあるのだ。 「それよりもさ」 「……なぁに、穣子ちゃん」 ことに穣子は幻想郷の地図など持ち出して何やら難しい顔をしている。 その地図から目を離さないまま、自分に向けられた妹の言葉に姉はなにやら面倒ごとが迫っているのを察知し、少し難しい顔をした。 別に妹が何をしているのか、気になったわけじゃない。変な声を上げるから、気になっただけで――でもこれは、どうも巻き込まれるのを避けるのは無理っぽい。 そして案の定、ルナサ要らずの重苦しい溜息と共に、穣子が地図の一点を指差して地霊殿から聞こえてくるような声を搾り出した。 「……ごめん、ちょっと間違えちゃって。お願いがあるんだけど、聞いてくれない……?」 * * * またまた場面は切り替わり、ここは先刻のゆっくり家族とはまた別の家族の――ちょうど畑を挟んで向こう側の林にある巣穴のお話。 「ゆっ!」 「あかちゃんがふるえてるよ!」 薄暗い巣穴の奥も奥、干しわらを敷き詰められたその部屋には赤ちゃんが実る茎を生やしたれいむとまりさが、未だ固く眼を閉じた十匹の我が子が突然身震いを始めたことに戸惑いと喜びが混ぜ合わさった表情を見せている。 こちらは先刻の家族とは異なり、待ち望まれたにんっしんっと出産を迎えるつがいである。 一見すると冬に出産など正気の沙汰ではないように見えるが、この群れはその問題を解決する為に人間と『協定』を結んでいた。 この群れの『協定』は、畑の雑草取りや害虫駆除をゆっくりが請け負う代わりに冬場に一定量の食料を人が提供するというギヴアンドテイクのものだ。 まあ作物に手を出して人間や仲間のゆっくりに即決処刑されるゲスも絶えないが、今のところ順調に機能しているケースといえるだろう。 春先の野外で子供を育てるよりは、冬場に安全な巣穴の中で子育てをしようというのが、この群れのリーダーを務めるドスまりさの方針らしい。 「ゆう……もう、うまれるのかな」 「ゆゆっ。もううまれるんだね」 どのようなにんっしんっ形態であれ、ゆっくりはお産の瞬間に見るものをゆっくりさせる至福の表情を浮かべるという。 「「……ゆっくりうまれてきてね!」」 ひょっとして、そのささやかな呼び掛けが赤ゆっくりに届いたのかもしれない。 直後に赤ゆっくり達の身震いが、一斉に止まった。 息を呑む二匹。茎から垂れ下がったまま静止する赤ゆっくりたち。 永劫とも思えるひと時のあと――寸分のずれもなく、閉ざされたままだった十対の愛らしい瞳が一斉にぱちくりと見開かれる! 「「ゆっくりうまれてね!!」」 両目から流れ落ちる滂沱の涙と、一匹も欠けない無事なる生誕を寿ぐ言葉とどちらが先立ったか分からない。 親ゆっくりにとって、それは待ちわびた瞬間だった。 愛する我が子にゆっくりと呼びかける。そして、次には還ってくるはずだ。愛する我が子のゆっくりとした幸せな呼び掛けが。 はたしてまだ母親から伸びる茎に連なったまま、揃って目を覚ました赤ゆっくりたちは素敵な笑顔と共にそろって産声となるはじめての挨拶を叫ぶ。 「「「「「ゆっきゅちうまれちゃきゃったよ……ゆぎぇぅっ!?」」」」」 その愛らしい、舌ったらずな声を聞いて親ゆっくりは思わず……いや、待て。はて、何故に過去形なのか。 しかも、えらい苦しそうな声を出すし。 ぱああっ、と輝く笑顔を浮かべる両親も、さすがにゆっくりと疑問を感じざるを得ない。 まじまじと今にも零れ落ちてきそうなの赤ちゃんたちを見詰める――と、同時にがくんと顎が落ちた。 小さい我が子の顔色をよくよく見れば、何故かすでに全員真っ黒だったり。 満面の笑顔が十個並んで大空にキメとか、すごい、シュールです。いやここ洞穴の中だけど。 「「っ!!!!!!??????」」 それと気が付いた直後、両親の絶叫が巣穴という巣穴に轟いたことはいうまでもない。 * * * 「……ふう。穣子ちゃん、終わったわよ」 「ありがと、姉さん」 再度再三とところを変えて、またしてもここは秋姉妹のお社である。 あいも変わらず疲れた顔×二人分……なのだが、どうも静葉が先ほどよりさらにお疲れのご様子だった。 地図を広げたままのおこたに入り込み、お礼の言葉と共に妹が差し出した番茶をずずーっと啜る。ああ、ちょっと人心地ついた。 「……それにしても、最近の人間は冬場でも収穫できる作物を作るのね」 感慨深げに呟きながら、お茶請けに手を伸ばすのは大福餅だ。 まったく、ゆっくりが増えてからというも幻想郷に餡子が不足することだけはなくなったのは良いことだと思った。 「……外の世界の豊穣の神はもっと大変みたいだけどね」 自分の湯飲みにお茶を注ぎつつ、穣子はうんざりした様子で姉に応えた。 秋に種を撒き、夏に収穫する冬小麦や冬場に収穫する冬キャベツなどなど。 外界からスキマ経由で入って来た種を含め、冬場に収穫や生育の重要な時期を迎える作物も今の時代は多いのだ。 穣子が毎年恒例の来賓として招かれる収穫祭は秋の収穫には間に合わないけど、逆に冬や春収穫の作物の豊穣を願われればそれに応えなければならない道理なのだ。 なにせ、冬の神に豊穣の神様はいないから。 ……秋の神様に冬の豊穣なんかやらせるから、加護を与える場所を間違えたりするんだととりあえず穣子は呪ってみた。 一応立場的に神を呪う訳にもいかないから、とりあえず運命のダークサイド方面を。 「外の世界は、ねぇ……」 神無月、八百万の神様が出雲大社に集まる日。 秋姉妹もその例外でなく、出雲への道中目にした外界の光景――まるで季節感のない外界人の生活に思わず二人揃って重苦しい溜息を吐いてしまう。 いやほんと、自分たちが秋を司る場所が幻想郷でよかった。 ここは何時までも古き良き昔のままだ。 外界の信仰が絶え果てても、地上人が月にまで攻め入って月人と覇権を争っても、ここだけは変わることはない。 まあ、しょっちゅう異変なんてものに襲われて、妖怪や人が右往左往したりもするけど。 そんなものは ……うん。 そんな異変に比べたら、ちょーっと穣子に頼まれた場所と反対方向の森の実りを枯れ果てさせてしまったこととか、 面倒だからってやり直しはパスしちゃったことぐらいたいした事はないだろう。 ないはずだ。 ないんじゃないかな。 「ま、ちょっと覚悟はしておけ」 「……何を?」 「ううん、なんでもないわ」 胡散臭げにこちらを見る妹に、とりあえず静葉は穏やかに笑ってごまかした。 うん、我ながら最高に穏やかな笑みだったと思う。 どうやら自分にとっては本当に、この件は「なんでもない」ことのようだ。 だからこれにてこの案件は終了なのである。 * * * 一方そのころ、件の畑を取り巻く森や林の中では。 「あがぢゃんがうばれだら、じょぐりょうがだりないよおおおぉぉぉ!!」 「ゆがあああああっ、ぶゆざんをごぜないよおおおぉぉぉっ!!」 「どぼぢであがぢゃんみんなじんじゃっだのおおおぉぉぉ!!」 「いっじょにゆっぐりじだがっだのにいいぃぃぃ!!」 まあ、ゆっくりにとってはなんでもないこととか、大したことってレベルじゃねえぞって話なんですけどね。 神様の庇護からゆっくりがまるっと外れてるのは、恐らく幻想郷の仕様。 今日も神なきゆっくり達には大声で泣き喚き餡を吐き玉の緒を絶え果てる仕事が待っているのだ。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2643.html
虐待ゆっくり上の続編です。 やぁ、俺は元虐待爺さん、つい先日老衰で大往生を果たした虐待命の老人だ。 俺はあの世で巨乳の船頭さんの船に乗せてもらって、対岸にある裁判所で死後の裁きを受けることになった。 俺は当然の様に天国でまたゆっくり達を楽しく虐待できるものと思っていた。 だがしかし、絶壁の様な胸の四季映姫・ヤマザナドゥ(ヤマザナドゥは役職名らしい)という名前の閻魔様に、ゆっくりに三回転生した後地獄行きという非常に厳しい判決を貰った、現実は非情である。 流石の俺もあの時は耳を疑ったね、年のせいかと思って何度聞きなおしてもゆっくりに三回転生した後地獄行き、断固控訴すると言ったのだがあの世の裁判に控訴は無いらしい。 弁護士も呼べないまま俺はゆっくりに転生させられた。 しかし転生してゆっくりになっても、俺の胸に燃えたぎる虐待魂が冷めることはなかった。 ゆっくりに転生した一度目の生は、餡子の繋がった姉妹を食い殺し親の前で二つに割れてありすに食われるという、人間だったころはやった事のない特殊な虐待をやった。 こんな変わった趣向の虐待ができるのならゆっくりになってみるのも悪くない、そう思っていた俺だったが二回目の転生でその考えは間違いだったことが分かった。 何故かというと今俺自身が虐待を受けているからだ。 「おぅ!!ゆっくりせずに早く歩けよ!!親の分までじっくり苦しめよ!!」 「ゆぅ!!ちゅかれたよ!!ゆっくちさせてね!!」 「はぁ、はぁ、糞…俺がこんな目にあうとは…」 野良ゆっくりの身で家に侵入した愚かな母れいむは、パンチパーマの家主に見つかり頭にドスを突き立てられ絶命した。 不幸にもその母れいむに実っていた俺たち姉妹は母体の死の数分後、元気に産声を上げてしまった。 母れいむを殺しただけではイライラの収まらなかったパンチパーマお兄さんに俺達は虐待を受けている。 俺と姉妹のゆっくり達はランニングマシーンに乗せられて、仲良く無制限ランニングをさせられている。 マシーンは非常にゆっくり動いているが、俺達ゆっくりからすれば常に早歩きを強要される速さだ、生まれたばかりの俺達には非常に苦しい運動なのだ。 しかし、歩みを止めてこのマシーンから落ちるとパンチパーマのお兄さんの拳の一撃で叩き潰されてしまう。 最初は十匹以上いた俺達ゆっくり姉妹も、今じゃ俺を含めてたったの六匹しか残っていない。 「れいみゅちゅかれたよ!!ゆっくちちたいよ!!」 「ゆっくちちちゃだめだよ!!おじさんにいびゅ!!!ゆぁぁあ!!!!!ぶぎゅっ!!!!」 妹を励ましていた姉まりさはお兄さんの拳で餡子をぶちまけた。 「おぃ!!!こらぁ!!!俺はお兄さんじゃ!!おじさんじゃないんだよぉ!!!」 ゆっくりを虐待して死ぬのは良い、死を覚悟し肯定したその先にこそ俺の求める虐待道はあると俺は思っている。 そうじゃなきゃドス級ゆっくりやゆっくりめでぃすん、ゆっくりうつほ等の人を殺せる可能性のある危険種は虐待出来ない。 とは言えだ、ゆっくり虐待もできずに死んでいくのは無駄死にだ、俺もやはり死ぬならゆっくりの餡子の海で死にたい。 この際自分の手で皮を切り裂き生温かい餡子をその身に浴びることが出来ずとも、俺をきっかけにゆっくりが苦しむところを見られれば良い。 「ゆっくりしていってね!!」 ランニングマシーンの上で俺は叫ぶ。 「「「「ゆっくりしていってね!!」」」」 俺のゆっくりしていってね!!に反応して返事を返す姉妹たち。 しかし俺のゆっくりしていってね!!は終わらない、真の覚悟はこれからだ!! 「ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」 「「「「ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」」」」 俺の全力のゆっくりしていってね!!連呼に姉妹たちも疲れ切った体で返してくる。 ふはははははは!!!無限マラソンで体力を消耗している所に俺のゆっくりしていってね連呼!!、さぁわずかに残った体力をどんどん消耗してパンチパーマに叩きつぶされるが良い。 「おらぁ!!!」 「ゆぎゃ!!!!!」 突如体に炸裂した激痛、ぐしゃりと体が潰れて辺りに餡子が飛び散る、自分の吐いたものだと理解するのに数秒を要した。 「おい!!コラァ!!ゆっくりゆっくりうるさいんだよ!!静かに死ねよ!!」 パンチパーマの怒声と共に自分に向って振ってくる大きな握り拳、死ぬ前に潰れていない方の目で見た最後の光景がそれだった。 結局虐待らしい虐待も出来ずに俺の第二のゆっくりとしての生は終わってしまった。 目を覚ますと、そこは光のない真っ暗な場所だった、しかし不思議と俺は不安を感じ無かった。 ゆっくりとしての本能で自分が何処にいるのかが良く分かるからだ、ここはゆっくりの体内だ。 「ゆぅ~♪ゆっくりおおきくなってね!!」 俺の母親のゆっくりの声が響いてくる、喋り方からしてまたしても俺はゆふらんやきめぇ丸にまたしてもなり損ねたらしい。 はぁ~、また面白みもなくゆっくりれいむやゆっくりまりさなんだろうな、せめてゆっくりみょんに生まれたならば女学生の部屋に乱入して淫語を連発したり楽しみようがあるのだがな。 「ゆぅ~♪ゆっゆ~♪とかいはなあかちゃんになってね!!」 都会派…俺はゆっくりありすの子供なのか、ありすを虐待するのは嫌いではない好きなゆっくりを思いっきり虐待できる思うと良い気分だ。 「ゆ~♪おかえりなさいまりさ!!」 「ゆっくりただいま~!!ありすごはんをもってきたよ!!」 どやら俺のもう一匹の母親の方はゆっくりまりさのようだ、珍しくもない組み合わせのカップルだな。 「む~しゃむ~しゃ!!しあわせ~♪まりさこのむしさんすごくゆっくりしてておいしいわ!!」 「ゆぅ!!くろうしてつかまえてきたかいがあったよ!!ゆっくりたべてかわいいあかちゃんをうんでね!!」 随分と仲の良い番いの様だな、最後の転生でとびっきり虐待し甲斐のあるゆっくりに出会えて俺は幸せだ。 ゆっくりとしての最後の虐待、盛大に楽しもうじゃないか。 カスタードの海の中で声こそ出せないものの、俺はプルプル体を震わせながら笑った。 「ゆゆ!!!まりさおなかのなかであかちゃんがうごいたわ!!!」 「ゆぅ!!!!ほんとう!!ありす!!」 「ほんとだよ!!とってもゆっくりうごいてるよ!!」 ありすは自分のお腹の中に息づく、小さなしかし確かな命の鼓動に母として感激し涙を流す。 「ゆぅ~ぅ‥」 「ありすどうしたの?ゆっくりなかないでねまりさがついてるよ!!すーりすーり」 「ゆぅ‥ありすはだいじゅうぶよ!!まりさがいてこれからあかちゃんもできるんだなーてっおもったらしあわせーってなみだがでてきたんだよ‥」 「ゆゆ?しあわせーなのにないちゃうなんてへんだよ!でもありすがしあわせーでまりさもしあわせーだよ!!」 この時、ありすは優しい夫に頬擦りされながらこの世の幸せをかみしめていた。 優しくて格好良いまりさとお腹の中にいる可愛い赤ちゃんとで幸せで都会派な家庭を築くという幼い頃に見た夢、それがもうすぐ叶うと思うと嬉しくてたまらなかった。 ありすはまだ胎内で育っているの赤ちゃんの中に、生前数多のゆっくりを嬲り殺しにしてきた生粋の虐待師の生まれ変わりがいることは知らない。 ありすはまりさとこれから生まれてくる赤ちゃんのことについて仲良く話し合った。 「まりさ!!あかちゃんがうまれたらたくさんすーりすーりしてあげようね!!」 「ゆゆぅ~♪あかちゃんがうまれるのがとってもたのしみだね!!」 そんな風に楽しく赤ちゃんが生まれた後の計画をまりさと話していると、ありすはまたお腹の中で赤ちゃんがゆっくりゆっくりと動くのを感じた。 「ゆゆゆ!!まりさ!!あかちゃんがまたうごいたよ!!」 「ゆぅ!!げんきですごくゆっくりしたあかちゃんだね!!」 ありすの体内で動いたゆっくりは虐待ゆっくりだった。 彼は暖かくてしっとりとした、とても居心地の良いゆっくりできるカスタードの中を苦虫を噛み潰したような顔で泳いでいた。 さっきから何なんだこの馬鹿ップルは、楽しそうにゆっくりしやがって会話を聞いてるだけで腹が立つ。 幸せそうな二匹の声、なにより幸せそうにゆっくりしているゆっくりの体内に居ることで俺のストレスがマッハだ、精神衛生上すぐにでもこいつ等を苦しめてやりたい。 俺は暫くの間カスタードの海を泳いでいたが、他の部分より柔らかく暖かい場所を見つけた。 お目当ての場所、姉妹の寝ている場所を見つけて俺は思わず微笑んだ。 本当に今すぐにでもこの二匹の泣き声、叫び声を聞きたいが今虐待するのはタイミングが悪い。 俺は目を瞑って過去に行ってきた虐待を思い出しながら気持ちを落ち着けた。 瞼の裏では数多くのゆっくりが悲鳴を上げている、やはり虐待は人間型の身体の方がやりやすい道具を使ったりできるからな、普通種に生まれたのは実に残念だ。 「ゆぅ~まりさだんだんおそとがくらくなってきたね!!そろそろおやすみなさいしようね!!」 「ゆっくりわかったよ!!ありすとあかちゃんたち!!あしたもゆっくりしようね!!すーりすーり!!」 「まりさもおやすみなさい!!すーりすーり!!」 ありすとまりさのすーりすーりは実に二分ほど続いた。 精々楽しんでおけお前達は明日地獄を見る事になる、俺はそんなことを考えながら両親同様に眠りに落ちた。 翌日、母ありすが起きると傍らに寝ていたはずのまりさがいなくなっていた。 葉っぱの上に木の実や柔らかい草そしてありすの好物の蝶が置いてある、恐らく狩りに出かけて行ったまりさが用意しておいてくれたんだろう。 「ゆぅ~まりさったらおこしてくれたらありすがいってらっしゃいのちゅっちゅあげたのに!!」 ありすはまりさの優しい気遣いに思わず頬が緩む。 「ゆっくりいただきます!!!む~しゃむ~しゃ!!しあわせー!!」 ありすはまりさに感謝しながら目の前のご飯をゆっくり食べ始めた。 虐待ゆっくりは親ありすが食事を終えるのを待っていた俺のすぐ隣では姉妹が体を揺らしながらゆっくりしている。 「ゆゆ~♪あかちゃんもゆっくりたべてね!!む~しゃむ~しゃ!!」 ありすはお腹の中でゆっくりと体を揺らす我が子に優しく語りかけながら、慌てず急がず時間をかけてゆっくりと食事をとる勿論十回噛んでから飲み込むのも忘れない。 近くに住んでいる元飼いゆっくりのぱちゅりーが、ご飯をゆっくり食べるとその分赤ちゃんがたくさんゆっくりできると教えてくれたからだ。 ありすはお腹の中で確かに息づいている三つの命が本当に愛しくてたまらなかった。 「ゆ~っぷ!ゆっくりごちそうさま!!とってもゆっくりできたわ!!」 親ありすが満腹になったせいかありすの中のカスタードはほんわりと温かくなって、お腹の中の赤ちゃん達がとてもゆっくりできる状態になっていた。 ありすのお腹の中の赤ちゃんはゆっくりと運動を始めた、ぷるぷると震えたり少しの距離を泳いだりし始めた。 「ゆゆぅ~あかちゃんたちとってもげんきだね!!」 ありすはにっこり笑って目を閉じて、お腹の中の赤ちゃんの様子をゆっくりと感じ始めた。 ゆっくりとお昼寝を始めた子、プルプル震えている子その隣でゆっくりしている子、お腹の中の赤ちゃんがゆっくりできてありすはとっても良い気分だった。 しかし残念ながらその子供たちのうち一匹だけゆっくりしていないゆっくりがいた。 彼はぷるぷると体を震えさせながらイライラしていた、そう虐待ゆっくりだ。 さっきから親ありすの食料を咀嚼する音、とりわけ美味しいものを食べて幸せそうに叫んでいる声が体の中で響いていて俺は非常に不愉快な気分だった、 しかしこの幸せにしている母ありすに、俺が直々に絶望と恐怖をゆっくり味わわせてやれると思うと笑みを抑える事が出来ない。 ふいに右頬に柔らかくてすべすべの何かが優しくこすりつけられた、恐らくは餡子の繋がった俺の姉妹だろう、俺はその姉妹に向かってに向かって思い切り体当たりを仕掛ける。 姉妹は俺の体当たりを食らって飛んでいく、体当たりをした時に体に帽子が当たらなかったので多分ありすだろう、そいつを俺は追いかけていく。 「ゆゆっ!!なんでそんなことするの!!」 ありすはお腹の中で起きた姉妹同士の喧嘩にありすは仰天した。 お腹の中の赤ちゃんは隣にいた赤ちゃんに挨拶をしただけなのにいきなり体当たりをされたのだ、自分のお腹の中で起こった予想外の出来事にありすはパニックに陥る。 「あかちゃんたちゆっくりしなきゃだめだよ!!ゆっくりなかよくしてね!!」 ありすはオロオロしながらお腹の中の赤ちゃんに懸命に語りかけ、忙しなく辺りを這いまわる。 ありすのお腹の中にいた虐待ゆっくりは湧き上がる歓喜を抑えることもせず、喜色満面でさっき自分が弾き飛ばしたまりさを追ってカスタードの中を泳いだ。 カスタードの温度が下がって居心地こそ悪くなったが、今はそんな不快な感触さえも母ありすの苦しみの表れと思えば虐待ゆっくりにとっては甘露に思えた。 ありすの体の中にいるおかげで、今ありすの感じている困惑や恐怖が体に直に染み渡ってくる、普通のゆっくりなら不快に感じるものだが虐待ゆっくりはその感覚に何とも言えない幸せを感じていた。 俺の突き飛ばしたありすは少し離れたところで体を震わせていた、俺が近付いてくることに気づいて必死に逃げようとするが痛みと恐怖で体が引きつっているのだろう、ほとんど前に勧めていない。 俺はさっき突き飛ばしたアリスに近寄ると再び体当たりを喰らわせた、体重を乗せたタックルはまたしてもありすを吹き飛ばした。 生まれる前の声も出せないゆっくり、痛めつけても悲鳴や苦痛の叫びをあげてくれないのは残念だが、その分親ありすが大声で泣き叫んでくれるので虐待ゆっくりはとても良い気分になれた。 「ゆぅ!!けんかしちゃぷくぅぅ!!だよ!!おねがいだからゆっくりしてね!!」 母ありすは体中に汗を浮かべて体を揺らしながら子供たちに語りかけた。 不意に、ぱちゅりーがお腹の中に赤ちゃんがいる時に急に動いたり、ゆっくりしないでいると赤ちゃんがゆっくりできなくなるという言葉を思い出した。 ありすは慌てて動きを止めると、目を閉じてお腹の中の赤ちゃんのために今までの幸せなゆっくりした生活を思い出そうとした。 しかしいくら楽しい思い出を思い出しても、お腹の中の赤ちゃんは小さな妹を虐めようと追いかけている。 「ゆゆぅぅ!!あかちゃんたちゆっくりしてね!!ゆぅ~ゆっくりしてね!!」 母ありすの声を聞きながら虐待ゆっくりは姉妹を追い続けた、震えながら怯えているありすに圧し掛かるとその体の上で何度も飛び跳ねる。 「ゆ!!だめだよ!!どうじでぇぞんなこどずるのぉ!!!!!」 俺に暴行を加えられているうちに口からカスタードでも吐いてしまったのだろう、ついさっきまで暖かかったありすの体はすっかり冷えきりいくら体当たりをしても微動だにしない屍になった。 「ゆぅあぁぁぁああ!!!!!ありじゅのあがじゃんがぁ!!!!ゆべぇぇえぇえ!!」 母ありすはお腹の中の我が子が姉妹を虐め殺すという異常事態にショックを受けて、口からカスタードを吐き出しているようだ。 おかげで周りのカスタードが冷たくなってゆっくりできない、もう少し中にいる可愛い赤ちゃんのことを考えて行動したらどうだ? 「ゆぅぅ…なんで‥なんでありしゅのあがじゃんがぁ…」 母ありすはカスタードを吐きながら虚ろな目で自分に降りかかった理不屈な出来事を誰ともなしに問いかける。 まぁ、恨み事はあの閻魔さんにでも言うんだな、俺を君の腹の中に転生させた彼女にね。 俺は腹の中にもう一匹いる筈の姉妹を殺そうとカスタードの中を泳ぐ。 「ゆぐぅ!!ゆっぐりやめでぇ!!」 母ありすは身重の体で巣の中の木の根に体当たりをする。 姉妹を殺した俺を殺す気の様だ、おお怖い怖い。 しかしお前の腹の中にはもう一匹子供がいるだろ?そいつまで殺してしまうぜ。 俺は未だ種類さえ分からない姉妹を殺すのは次の機会にすることにした、今殺してやって自分の腹の中に姉妹を皆殺しにした悪魔が一匹いる恐怖を味わわせてやるのも良い。 しかしそれではあまりに地味だどうせ最後の虐待になるんだ、最後の一匹を殺すのならばもっと相応しい時期に派手に嬲り殺しにしてやりたい。 「ゆぅ‥なんでどぉじでありじゅのあがじゃんがぢんじゃうのぉ!!!!」 カスタードを口から流しながらありすは泣き喚く。 食料集めから母まりさが帰ってくるまでありすは泣き続けた。 「ゆっくりただいま!!ありすげんきにしてた?」 「ゆぅ‥まりさぁ…あがちゃんが」 「どうしたのあかちゃんになにかあったの?ゆっくりせつめいしてね!!」 母ありすは母まりさに自分の体内で起こった出来事を話した、しかしお腹の中の赤ちゃんが姉妹を殺すなんて話は信じられるはずがない。 「ありすなにいってるの!!じょうだんでもまりさおこるよ!!」 「ゆぅ~!!ちがうわじょうだんじゃないわ!!!とかいはのありすはうそはつかないわ!」 「まりさのあかちゃんはそんなゆっくりしないこじゃないよ!!!おかしなことをいうありすはゆっくりしてないよ!!!あかちゃんのためにもゆっくりしてね!!!」 母まりさは質の悪い冗談に付き合わされたと頬を膨らませて怒りだした。 「ゆぅ‥でもあかちゃ」 「うるさいよ!!!まりさのあかちゃんはゆっくりしたいいこだよ!!!へんなことばっかりいってありすはあかちゃんがかわいくないの!?」 「ゆぅ‥とってもかわいいよ‥」 「それならばかなこといわないでね!!ありすのおなかのなかにはあかちゃんがいるんだよ!!へんなことばっかりいってあかちゃんがないてるよ!!!」 まりさは顔を真っ赤にして頭から湯気を出しながらありすを睨みつける、怯えるありすを見るとまりさはいくらか表情を和らげて語りかける。 「ゆ!ありすがゆっくりできないとあかちゃんがゆっくりできないよ!ともかくごはんをたべてゆっくりしてね!!」 「ゆぅ‥わかったわ!ゆっくりいただきますするわ!」 「ゆぅ~♪きょうはきのみとやくそうさんをとってきたよ!あかちゃんもありすもゆっくりできるとってもゆっくりしたごはんだよ!!ゆっくりたべてね!!」 ありすは強張った笑みでゆっくりと口の中に食事を放り込んでいく。 「む~しゃ‥む~しゃ‥しあわせ~」 「ゆっくりたべてね!む~しゃむ~しゃ!しあわせ~♪」 ありすの隣で嬉しそうにご飯を食べてゆっくりするまりさとは対照的に、ありすの表情は沈んだものでしあわせ~と口には出したがありすは全くゆっくりできないでいた。 (ありすのおなかのなかはおかしいよ‥あかちゃんがゆっくりしてくれなくてくるしいよ‥あかちゃんがあかちゃんをころしちゃったよ‥まりさがしんじてくれないよ!) 体の中心のカスタードはぎりぎりと痛みありすを苦しめる、突如として湧き上がった吐き気に脂汗をかく。 「ゆぅ‥うぅぅ‥」 「む~しゃ!ゆゆ?どうしたのありす?ゆっくりできてないよ!!」 「だいじょうぶだよ‥ありすはだいじょうぶだよ!」 「だいじょうぶなんだね!まりさびっくりしたよ!ゆっくりたべようね!」 ありすの番いのまりさは優しくて狩りが上手なゆっくりだったが、少々短気でかなり頭の悪いゆっくりだった。 まりさに相談してもなんの解決も望めない、ありすは頼りないまりさに小さなため息を一つつくと黙々と食事を続けた。 「すーり♪すーり♪ありすあかちゃんのちょうしはどう?いつうまれるの?」 「ゆぅ~もうすぐよ‥」 「ゆっゆ!!いまからとってもたのしみだよ!!」 頬擦りをしながら嬉しそうにお腹の中の赤ん坊のことを聞いてくるまりさにありすは上の空の生返事をしながら時間が過ぎた。 「ゆぅ~そろそろおねむのじかんだね!!ゆっくりおやすみなさいしようね!」 「わかったわ!ゆっくりおやすみなさい‥」 「ゆぴー‥ゆぴー」 「……」 狩りに出て体が疲れたのかすぐに寝息を立て始めたまりさ、自分と赤ちゃんのために頑張ってくれているのは分かる、しかし自分のことを信じてくれなかったのがとても残念だ。 自分が寝ている間にまた赤ちゃんが赤ちゃんに殺されるかもしれないと思うと怖くてたまらない。 「ゆぅぅ‥ゆぅぅ‥」 泣き声を噛み殺しながらありすは震えていた、ありすは眠りに落ちた後も体内の赤ちゃんが今まで見た事のない恐ろしい何かに虐待される夢にうなされた。 「ゆぅ~ん…ゆっくりねてすっきりだよ!おはようありす!!」 「ゆぅ~…」 翌朝まりさと一緒にありすは目を覚ました、まりさはにこにこと本当に幸せそうに笑っている、対照的にありすは顔色が悪く髪の艶も良くない相当精神的に参っているようだ。 「ゆゆ?げんきがないよだいじょうぶ?」 「だいじょうぶよ‥まりさはゆっくりごはんをとってきてね」 「ゆぅ~…」 ありすの只ならぬ様子に気づいたまりさは今日は一日そばに付いていてやることにした、ありすに優しく微笑みながら気晴らしを提案してみる。 「ゆゆ!!きょうはきのうのごはんがまだあるからごはんはとってこないよ!!それよりまりさはありすといっしょにおそとでひなたぼっこがしたいよ!!」 前日から様子のおかしかったありすを気遣っての判断だ、一度外の風に当ててやれば気も晴れるだろうとまりさは考えた。 「ゆぅぅ‥それどころじゃないわ‥」 小さく呟いたありすだが、まりさの言うように一度外でぽかぽかのお日様を浴びてゆっくりしたくなってきた。 ゆっくりは基本的に自分がゆっくりすることを求める生き物だ、お腹の中の心配をして苦しくなるより何も考えず楽しくゆっくりしたいと考える生き物なのだ。 ゆっくりの中でも賢いありす種の彼女でもカスタードに刻み込まれた本能に逆らうことはできなかった。 「ゆぅ…まりさがどうしてもっていうならいってあげてもいいわ!」 「ゆゆ!!きまりだね!!きょうはまりさとありすとあかちゃんでゆっくりすごそうね!!!」 ありすは大きく重くなった体を揺らしながらゆっくりゆっくり巣の外に出て行った。 暫くぶりに頬を外の風が優しく撫でる、ありすは体を伸ばしたり頭を振って外の空気を吸い込む。 後ろから今日のお弁当を帽子に詰めたまりさが跳ねてくる。 「ゆぅ~とってもいいおてんきだね!!」 「ひさしぶりのおそとはとってもきもちがいいわ!!」 二匹は嬉しそうにお喋りをしながら巣の近くにある空き地に向かって這いずっていく。 二匹は空き地にある切り株の傍でゆっくりし始めた。 ありすは暫くぶりの外での日光浴にとてもゆっくりとした表情でまりさと一緒にゆっくりする。 昨日自分がひどく苦しんだ何かが頭の中からすっと消えていく心地よい感触を楽しみながらありすはまりさと談笑を続ける。 「むーしゃ!むーしゃ!しあわせー♪」 「とってもとかいはなあじだわ!!おなかのなかのあかちゃんもしあわせー♪だよ!!」 午前中一杯ゆっくり遊んでお昼のお弁当を食べる頃にはありすの悩み、体内の赤ん坊の異常行動はすっかりカスタード製の脳から締め出され記憶の片隅に埋もれてしまっていた。 「そろそろおうちにかえろうね!!」 「うん!おうちにかえったらゆっくりしようねまりさ!!」 それから三日間の間はありすの体には何の異常もなく体内の子供達はすくすくと成長していった。 ありすは巣の中でゆっくりくつろぎながらお腹の中の赤ちゃんに話しかけたり子守歌を歌ったりしてゆっくり過ごした。 その体内に残虐な餡子に飢えた殺戮者が息をしている事も忘れて、母ありすは普通の妊娠をしたゆっくりとしての生活を送った。 四日目の夜、ありすはまりさとの会話の最中にお腹がむずむずし始めた。 「ゆゆ!!おなかがむずむずするわ!!」 「ゆぅ!!ほんと?あかちゃんがうまれるんだね!!」 「ゆうぅ!!おなかがへんだよ…だんだんあかちゃんがでてくるよ!!」 でっぷりと肥え太った母ありすの顎下の穴からは元気な赤ちゃんが顔を出している。 「ゆゆ!!あかちゃんのおかおがみえてるよ!!」 「ゆぅ…まりさもうすぐあかちゃんがうまれるよ!!ゆっくりうけとめてね!!」 「わかったよ!ありすはあんしんしてあかちゃんをうんでね!!」 母まりさは生まれてくる赤ちゃんのクッションになろうとありすの真正面に陣取る、ありすのお腹の中のゆっくりはとっても気持ちよさそうな顔をしている。 「ゆぅ!!だだめよ!!あかちゃんもうすこしまって!!」 突如母ありすの挙げた悲鳴にまりさが反応する、母ありすは先までの苦しそうではあるが同時に気持ちよさそうだった表情を困惑と焦りで染め上げている。 「どうしたのありす!?だいじょうぶ?」 「あかちゃんが…うう…これじゃうめないよ!!!」 「ゆゆ?あかちゃんはあたままででてるよ!!もうすこしだからがんばってね!!!」 「あかちゃんがふたりでそうになってるんだよ!!!」 「ゆ?」 母ありすの必死の訴えに母まりさは不思議そうに首をかしげる、赤ちゃんが二人一緒に出てくるなら二倍ゆっくりできるのに何をそんなに焦って怯えているのかと。 母ありすの慌てる理由はたった一つしかない産道に一匹目がまだ生まれていないのにも関わらずもう一匹の赤ちゃんが入ってきたことだ。 体内妊娠型のゆっくりは赤ちゃんを産む時、産道を全力で窄めて産道から顔まで出ている子供を射出する。 もしもその際二匹のゆっくりが産道の中にいる場合、顔が出ている先頭の赤ゆっくりを生む為に産道を窄めた場合中の赤ゆっくりは潰れて死んでしまうのだ。 「あかちゃんがふたりどうじにうまれるんだね!!まりさはしっかりうけとめるからあんしんしてね!!」 「そうじゃないわ!!!うぅぅ!!うごかないでね!!」 「ゆっくりわかったよ!まりさはうごかないよ!!」 「まりさにいってないよ!!!ありすはあかちゃんにいってるの!!!!!」 さてまだ姉が生まれていないのに産道に潜り込んできたせっかちな赤ゆっくりは虐待ゆっくりだった。 真っ暗な光の無い産道を体を圧迫されながらも虐待ゆっくりは前に前に進んでいく、産道の中はとても温かく眠気を誘うものがあるが虐待ゆっくりは眠気を振り払ってひたすらに産道を進む。 目指すは目前で無防備な姿をさらしている姉ゆっくりの背中だ、脳裏に一度目の転生で味わった姉妹の餡子の味が蘇る。 あの蕩ける様な柔らかい甘さ…生まれる前の姉の柔らかくてすべすべの皮、噛み破ったその先にある至福の味に虐待ゆっくりは涎を垂らす。 虐待ゆっくりは母ありすと母まりさのコントの様な掛け合いを楽しみながらゆっくり産道を進んでいき柔らかい壁にぶつかった。 壁はとても温かくてすべすべでときおりプルプルと震えている、ついに姉ゆっくりに虐待ゆっくりは到達した姉の柔らかい皮を一嘗めするとまだ小さい歯を姉に突き立てる。 「ゆぅ~!!まりさじゃはなしにならないわ!!ちかくのぱちゅをつれてきてね!!」 「ゆゆ?どうしてまりさはあかちゃんがうまれるところみたいよ!!あかちゃんをうけとめたいよ!!」 「あかちゃんがたいへんなの!!!まりさがかえってくるまでがまんするからはやくいってきて!!!!!!」 母ありすの剣幕に押され渋々巣から出ようとした瞬間、母ありす正確には母ありすの産道でゆっくりしているはずの我が子の様子に目を見張る。 「あかちゃんがいたそうにしてるよ!!!!!!へんだよ!!へんだよ!!!」 「ゆぅ!?なにいってるのまりさあかちゃんがいたそうなかおしてるってほんと!!?」 「ほんとだよとってもくるしそうなかおしてるよ!!!」 母まりさの緊迫した血の気の引いた真っ青な表情に母ありすは自分の体に数日前に起こった異常事態、我が子の子殺しを思い出す。 「ゆあぁぁぁっあぁぁあ!!!!!」 「ありすどうしたのおちついてね!!!」 「だずげであがじゃんがあがじゃんをいじめるどっ!!!ゆっぐぢだずっげて!!!!!」 半狂乱になって騒ぎ立てる母ありすに母まりさはすり寄っていく。 「ゆっくりおちついてね!!!」 「ゆがあおあぁぁぁぁぁぁああっぁ!!!!!!!だずげでぇえぇ!!!だずげでぇいえ!!!!!!」 「ゆばっ!!うぅ…」 出産中のゆっくりとは思えない馬鹿力でまりさを跳ね飛ばすありす、床に叩きつけられた母まりさは二つの愛する顔を改めて見てみる。 恐怖と混乱で暴れまくる母ありすの怯えきった顔、ありすから生まれようとしているにもかかわらず顔を苦痛を歪ませて口から少量の餡子を垂らしながら涙を流す我が子。 群れの中でも餡子の足りていない事で有名なまりさも、この状態が自分達の力ではどうにもならない異常事態だということが分かった。 「いいますぐぱちゅをよんでくるよ!!ゆっくりまっていてね!!!」 愛しい妻と我が子に背を向けると母まりさは巣から出て行く、焦りと恐怖で縺れる底部を叱りつけながらまりさは草原を駆ける。 一方巣の中に一匹になったありすは大声で叫びながら両目から涙をあふれさせていた。 赤ちゃんが苦しんでいる赤ちゃんが産めない赤ちゃんを助けられない、この三つがありすの頭の中をぐるぐる回って正常な思考を根こそぎ奪っていた。 「なんでぇ!!!なんでぇえぇええ!!!!!!」 ありすは大声で何かに向かって問いかけながら口から液状のカスタードを流す。 血走った眼で大声で泣き叫び声をあげ続ける母ありすとその体から顔を出し苦痛に呻き声をあげる赤ゆっくり、数分前までの幸せなゆっくりプレイスは地獄の様相を呈していた。 そしてその地獄には苦しむ亡者や罪人だけがいる場所ではない哀れな犠牲者をを責め嬲り苦しめる悪魔、虐待ゆっくりがいた。 虐待ゆっくりは母ありすの絶叫を楽しみながら姉の餡子を口にしていた。 歯で噛み裂いた傷口から尖らせた舌で餡子を掬いとっては口にする、餡子を食べるごとに体中に広がる異様な幸福感に虐待ゆっくりは戸惑っていた、生まれる前のゆっくりがまさかこんなに甘く味わい深いとは。 壊れかかった母ゆっくりのなんともいえない耳触りの良い悲鳴、抵抗することもかなわず徐々に体を削られていく赤ゆっくりの体の震えや温度の変化、俺は今最高の気分だ。 そんな虐待ゆっくりの視界が不意に歪み体中に激痛が走る、体がまるで動かず口からなにか温かいものが出て行く。 地獄に行く前にもう一口と虐待ゆっくりが伸ばした舌が赤ゆっくりに届く事はなくそのまま母ありすの体内で餡子をまき散らすことになった。 「やめでぇぇぇええ!!!!」 母ありすは絶叫しながら虐待ありすに体を齧られていた赤まりさを射出した、これ以上は赤ちゃんの体が持たないと判断してだ。 産道にいたまりさの妹がグチャと音を立てて潰れる音がする、勢いよく産道から飛び出た赤まりさは背中から餡子を流しながらもがいている。 「ゆびゅ!!ゆぁ…ぁぁ」 赤ちゃんをみんな元気に産みたかった赤ちゃんをまりさに受け止めてほしかった、赤ちゃんの舌ったらずなゆっくりしていってね!!に元気にゆっくりしていってね!!を返してあげたかった。 それなのに母ありすはたった一人で怖くて苦しい思いをして大けがをした赤ちゃんを産むためにもう一人の命を奪ってしまった。 そうして産んだ赤ちゃんも背中からぼたぼた餡子を流しながら呻いている、あれじゃもう助からない。 「ゆぁあぁが!!!!!うぅゆぇえあぁぁあああああ!!!!」 母ありすは口からカスタードとともに魂の断末魔を上げる。 体の中心に焼けるような痛みと絶望を感じながら母ありすは壊れた。 「ゆぁ…ゆぅ…」 赤まりさは背中に感じる焼き鏝を押し当てられたような灼熱の痛みを感じながら口から餡子を吐き出す。 産道から外の世界に出て行こうとするとき感じた背中の痛み、徐々に無くなっていく自分の大切な何かに苦しみながらもなんとか生まれる事が出来た。 もう一人の母の柔らかくて温かい体に受け止めてもらえると信じ硬い地面に体を叩きつけられる激痛を味わい、自分をお腹の中で育ててくれた母の嘆きと苦悩に満ちた叫び声を耳にしながら赤まりさは思う。 どうして喜んでくれないのと、体中に感じる苦しさに体を痙攣させながら赤まりさは口をぶるぶると震わせる、背中の焼けるような痛みとは対照的に赤まりさの体は冷えはじめていた。 「ゆぅ…ぅ」 最後に生まれる前にお母さん達に言ってすーりすーりしてもらおうと思っていた言葉を喋ろうとする。 「う…ゆぅ…」 思い出せない‥まりさはおかあさんになんて言いたかったんだろう? 赤まりさは急激に重くなってきた瞼を閉じるその瞬間までそのことを考えていた。 BYゆっくりな人 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2908.html
冬が近づいてきていた。 ゆっくりできない季節の到来を前にして、ゆっくり達は巣作りに腐心する。 「ゆっ!おかーさん!れいむむしさんとったよ!」 「たべちゃだめだよおちびちゃん!ゆっくりすへとはこんでね!」 褒めて貰えると思った子れいむは膨れっ面になる。 「ゆ〜……」 「がまんしてね、おかーさんとゆっくりえさとりしようね」 ゆっくりとふかふか by ”ゆ虐の友”従業員 ある日、れいむのおうちにお隣のおうちのまりさがやってきた。 「れいむ!これをみるんだぜ!」 「ゆゆっ?どうしたのまりさ?」 まりさは後背部から頬のあたりまでを、何やらふかふかしたもので覆っている。 見るからに暖かそうな、とてもゆっくりしたふかふかだった。 「ゆっ!」 ためしにすーりすーりしてみた。とても暖かい。 なめらかな肌触りに、れいむはすぐにふかふかの虜になった。 「すっごくゆっくりしてるよぉぉぉぉぉ!!」 「ゆっへん!」 「どこでひろったの?れいむもほしいよ!ゆっくりおしえてね!」 自分もふかふかが欲しいと、れいむはまりさに詰め寄る。 しかしまりさは拒否した。 「それはいえないんだぜ」 「どうじてそんないじわるいうのぉぉぉ!!??」 「だめだぜ!ひっぱるなだぜ! これはまりさにぴったりの、とってもゆっくりしたふかふかなんだぜ! れいむみたいなゆっくりできないゆっくりのじゃないのぜ!」 結局、ふかふかを見せびらかすだけ見せびらかして、まりさは自分のおうちへ帰っていった。 「ゆぅ……れいむもふかふかほしいよ……」 あんなにゆっくりしたふかふかがあれば、この冬を越すのもとても楽になるに違いないのだ。 その日れいむはずっとふかふかのことを考えて過ごした。 * * * * 背中に当たる風で、れいむは朝の目覚めを迎える。 ここ最近はずっとこうだ。本格的な冬が始まれば、子供達を狩りに伴わせることさえできなくなる。 「ちべたい……かぜさんゆっくりしていってね……」 れいむは岩の隙間に家を持っていた。 これはこれでかなりの”すてーたす”なのだが、 吹き込んでくる木枯らしの寒さ、岩肌のゆっくりできない冷たさを感じるたび不満は募るばかりだ。 思い出すのは、昨日の出来事。 「ゆゆーん……れいむもあのふかふかがほしいよ……」 二匹の子供が目を醒ました。 「おかーしゃん?」 「ゆっくちちていってね!!」 「おはよう、おちびちゃん。ゆっくりしていってね!!」 狩りに行きたくない。 「………」 ふかふかも無しにゆっくりできないおそとに出て行きたくない。 おそとは今日も、寒風荒れる吹きさらし。 どうしていままで、こんなゆっくりできないおそとに出て行くことが出来たのだろう。 「れいむさむいのやだよ……」 ふかふかでゆっくりするまりさを見てしまったことが、れいむの餡子に深い影を落としていた。 「おかーしゃん!おなかすいたよ!」 「ゆっくちごはんとってきてね!!」 「ゆ……いってくるよ……」 れいむは足取りも重く家を出た。 森の広場に着く。この辺りのゆっくりが集まる餌場だ。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 周りのゆっくりと挨拶しながら、餌を探す。 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていっ……」 その時、れいむの目は一匹のぱちゅりぃに釘付けになった。 「むっきゅ、ゆっくりしていってね」 「ぱちゅりぃ!?ぱちゅりぃもふかふかもってるの!? れいむもふかふかほしいよ!ふかふかのあるところおしえてね!」 しかし、ぱちゅりぃもまた、れいむの頼みを却下する。 「むきゅん、だめよ」 「どぼじでぇぇぇぇぇぇ!!??れいむもあったかふかふかしたいよぉぉぉぉぉぉ!!!!」 おうちに帰ると、子れいむが言う。 「ゆっ!ゆっ!おかーさん!れいむもふかふかほしいよ!」 「れいむにも!れいむにもふかふかちょうだい!!」 きっとお隣のまりさを見たか、または聞いたのだろう。 「おかーしゃん、どうしておうちにはふかふかないの?」 「さむくてゆっくりできないよ!ばかなの?しぬの?」 「そん……………っ!」 ”そんなこというのはうちのこじゃないよ!ゆっくりでていってね!!”という言葉を すんでのところで言いとどまる親れいむ。 ぴちっ。 「いだっ!!??」 ゆっくりにとってはかなりの我慢をしたために、側頭部が裂けて餡子がはみ出てしまった。 「ゆゆゆっ!」 「おかーしゃん、あんこがでてるよぉぉぉ!!!」 「だ、だいじょうぶだよおちびちゃん……ふかふかあげられなくてごめんね…… かわりにおかーさんとすーりすーりしようね」 「ごめんねおかーしゃん……」 「あんこぺーろぺーろしてあげゆよ……」 親子は身を寄せ合って、隙間風からお互いをかばうのだった。 * * * * ゆゆ?れいむもふかふかひろったよ? 「ゆゆっ!これでれいむもゆっくりできるね!ゆっくりあったかいよ!」 かぜさんはゆっくりしてないけど、これさえあればれいむはゆっくりできるよ! 「ゆっ!ゆっ!あったかいよ!!」 おそとをはねまわってふゆごもりのえさをとるのはつらいけど、 れいむにぴったりのこのふかふかがあればぜんぜんへいきだよ! 「ふーか♪ふーか♪しあわしぇぇぇぇ〜〜♪」 「…………」 幸せな気分で目を覚ますと、もちろんふかふかは無かった。 「やっぱりちべたいよ……」 今日も気乗りしないままに餌場へ向かう。 「ゆ?ゆゆゆ!!??」 餌場に着いたれいむは驚愕した。 まりさ、ぱちゅりぃだけでなく、他の全てのゆっくりがあの”ふかふか”を付けて、 暖かそうに餌を漁っているではないか。 「どぼじでぇぇぇぇぇぇ!!??」 あまりの理不尽。れいむは感情の赴くままに暴れまわる。 「どぼじでれいむだけふかふかないのぉぉぉぉぉ!!!??? まりざ!!」 「いやだぜ!これはまりさのだぜ!!」 「ばぢゅりぃ!!」 「むきゅん!!ひっぱったってとれないわよ!!」 「ちぇぇぇぇんん!!」 「これはちぇんのなんだねー、わかるよー」 「ゆぅ……ゆぅ……どぼじで……?」 息を切らせてその場に倒れるれいむ。 それを遠巻きに見るゆっくり達からは哀れみの視線が突き刺さる。 「れいむ……ことしはあったかいから、そんなにゆっくりできなくないんだぜ?」 「むきゅ、そうよ。しんとうめっきゃくすればひもまたすずしいのよ」 「ゆぅ……」 「れいむがふかふかなくたって、なかまはずれにしたりはしないであげるのぜ」 「そうよ。それにれいむにはりっぱなおうちがあるんだからだいじょうぶだわ」 「ゆゆゆ……」 聞こえはいいが、それらはすべて親身な言葉ではなかった。 周囲のゆっくりの視線が、言葉が、まったく別なものを語っているようにれいむは感じた。 (おお、みじめみじめ) (ぱちゅりぃがあんなめにあわなくてよかったわ!) (かわいそうなんだね、わかるよー) 「ゆ……ゆ……ゆぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」 れいむはその場から逃げ出した。 「ゆぐっ、ゆぐっ……どぼじで!?どぼじで!? どぼじででいぶだけぇぇぇぇぇ!!??」 跳ねれば跳ねるほど、風は冷たくれいむを打つ。 「ゆっぐりでぎないよぉぉぉぉぉ!!!」 * * * * もちろん、この小さな異変の仕掛け人は虐待お兄さんである。 ゆっくりの集落を調べ、獲物と定めた家族以外すべてのゆっくりに、暖かな”ふかふか”を与えたのだ。 その際、「れいむには決してなにも知らせないこと」との条件を与える。 どうしても口を割りそうな愚かなゆっくりは潰した。 「れいむったらいいきみだぜ!ちょっとりっぱなおうちにすんでるからって、 おたかくとまってゆっくりできなかったんだぜ!」 「むきゅん!おにーさんのおかげで、ことしはゆっくりあたたかいわ!」 「れいむだけなかまはずれなんだねー、ちぇんはだいじょうぶなんだねー、わかるよー」 「今年の冬は暖かいからな……」 お兄さんは呟いた。 たとえ自然が慈悲を恵もうとも、俺はお前達をゆっくりさせはしない。 一匹たりともだ。 「とはいえ、あれだけの数の”ふかふか”はちょっと高価かったな…… 俺まで冬を越せなくならなきゃいいが」 お兄さんは、ちょっと馬鹿なのだ。 * * * * 「ぷんぷん!おかーしゃん!さむいよ!」 「こんなつめたいおうちじゃゆっくちできにゃいよ!」 「どぼじでぞんなこというのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! きっとおまえだぢがわるいこだから、みんながふかふかのことをおしえてくれないんだよ!! ゆっくりりかいしてね!!」 「そんなことないよ!れいむはいいこだよ!!おかーしゃんがぐずでのろまなのがわるいんだよ!!!」 「ゆっくちちたいよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」 「うるさいよ!ゆっくりだまってね!!」 仲間はずれにされたれいむ一家は、毎日いがみ合ってばかりいる。 お兄さんは時たまその様子を覗き見てはほくそ笑む。 「ゆぅ……ゆぅ……さむいよ……ゆっくりできないよ……」 嫌々ながら外へ狩りに出ても、れいむの動きは鈍い。 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!」 「むっきゅ、むきゅ」 「むしさんゆっくりつかまってねー」 周囲の暖かそうな様子を見て、実際の寒さ以上に身も心も凍えているのだろう。 「みんなずるいよ……」 「ゆっゆー!」 「むっきゅん!」 「わかるよぉーー!」 「れいむもゆっくりじだい……」 れいむは信じて待ち続けた。 「ちびちゃんたちはどうだかしらないけど、れいむはとってもかわいくてゆっくりしたゆっくりだよ… きっとすぐにれいむにぴったりのふかふかみつかるよ…」 実際には、このれいむがふかふかを身につけるのはずっとずっと後のことだ。 * * * * 「むきゅ!おにいさん!このまえはありがとうね!」 ぱちゅりぃは男を見覚えているようで、男が姿を現すと向こうから擦り寄ってきた。 「みて!おにいさんにもらったりっぱなふかふか、ちゃんと……」 「ああ、それなんだがね、返して貰うことにした」 男はぱちゅりぃの背中に付けた”ふかふか”を留めていた帯を外した。 ふかふかはするりと抜け、地面に落ちる。 「む、むっぎゅん!やめてね!ぱっちぇはからだがよわいのよ!だいじなふかふか、ゆっくりかえしてね!」 一度ふかふかに慣れた体には、冬の風は余計に冷たく感じる。 しかも、ぱちゅりぃはこれからもっともっと寒さが厳しくなることを知っているのだ。 柄にも無く、緩慢ながらも必死な動作で男にとびかかる。 「ふかふかはどうだった?あったかかったかい?」 男は問いかけた。 「むきゅ!さいこうだったわ! あったかくて、ふかふかしてて、よるもぐっすりねむれたわ! だからおねがい、ぱっちぇにもういちどふかふかつけてね!」 「と言うことは」 男は確認の言葉を投げかける。 「もうこれからは、最高じゃなくなるわけだな。あったかくもなく、ふかふかもしてなく、 夜は寒さにおびえて仕方なく眠るんだな? それでいい、ゆっくりってのはそういうものだぜ」 「どうじでぞんなこというのぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 男は地面に落ちたふかふかを拾い上げる。ぱちゅりぃはそれに追いすがる。 「ぱちゅりぃのふかふか!」 ひょい。男はふかふかを急に持ち上げ、くわえて奪い取ろうとするぱちゅりぃの試みは失敗に終わる。 「かえして!」 ひょい。 「むきゅぅぅぅん!!」 ひょい。 「ぱっちぇのぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」 ひとしきり遊んだあとで、男はふかふかを回収して立ち去った。 後には、疲れ切り、寒さに震えるぱちゅりぃだけが残された。 ぱちゅりぃだけに時間をかけるわけにはいかない。これから、まりさからもちぇんからも、 ありすからもれみりゃからもふかふかを剥ぎ取らなくてはならないのだから。 「むっきゅぅぅぅぅん!!ざむいわぁぁぁぁぁ!!!ふかふかがえじてぇぇぇぇぇぇぇ!!」 「ゆっくり冬を越していってね!」 その晩のうちに、すべてのふかふかゆっくりはふかふかを剥がれてゆっくりできなくなった。 「ざむいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」 「ゆっぐりでぎないぃぃぃぃぃ!!!!」 「こーまがんがざむいどぉーーー!!!ざぐやぁぁぁ!ざぐやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 森にはゆっくりの悲鳴がこだまする。 「これだと相対的にれいむが幸せになってしまうな。よし、バールのようなもので……」 「でいぶのおうぢがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! でいぶほーむれすはいやだよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」 エピローグ -それからずっと後- 「やあ、れいむ」 「ゆゆ?おにーさんはゆっくりできるひと?」 「その通りさ。れいむが前に欲しがってたものをあげよう」 「ゆゆ?よくわかんないけど、ありがとうおにーさん!!」 男はれいむにふかふかを取り付ける。 「ゆゆ!やめてね!ゆっくりできないよ!」 「またまた。れいむはこれが欲しくて冬じゅう泣いてたんじゃないか。 せっかく持って来てあげたんだから、ゆっくり付けて行ってね!」 「あづいよぉぉぉぉぉ!!!!むしむしするよぉぉぉぉぉ!!! ふかふかさん!!ゆっくりれいむからはなれてね!」 れいむはゆっくりできないふかふかから逃れようと身をよじる。 しかし、帯で体に巻かれたふかふかはれいむの体に密着し、決して離れようとはしない。 「どぼじではなれてくれないのぉぉぉぉぉぉ!!??ばがなの!?じぬの!? あづいよ!あづいのいやだよぉぉぉぉぉぉ!!!!!」 跳ね回るれいむを、通りすがりの親子がいぶかしんだ。 「おかーしゃん?へんなゆっくちがいるよ?ゆっくちちてないよ?」 「みちゃいけないよ!あれはばかなゆっくりにちがいないよ!」 「みてないでだすげてよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」 跳ねれば暑く、動かずに居ても蒸し暑い。その上水浴びをすることもできない。 れいむの長い夏は、始まったばかりだった。 おしまい。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1245.html
「ゆっくり破壊爆弾」(後編) 前 「ゆぐぐぐ……わがままいうとゆっくりできなくするよ!!!」 怒りに我を忘れ、野菜クズを全て口に含んだ母れいむは子供たちを追いかけ始める。 最初、口移ししてもらえると思い込んで、母れいむのほうへ跳ねていった子供たちだったが…… パンッ!!! 一匹の赤ちゃんまりさの犠牲で、全てを思い出した。 自分たちは、母親に近づいてはいけない。近づいたら死んでしまうのだ、と。 そして、何のために母親が自分たちに近づいてくるのか、その理由も理解した。 「ゆぎゃあああぁぁあぁ!!!おかーしゃんこっぢごないでえええぇぇぇぇぇ!!!」 「いやだぁぁあぁぁぁぁぁ!!!ゆっぐぢでぎなぐなるうううっぅぅぅ!!!」 「わがままいうこはおかーさんのこどもじゃないよ!!ゆっくりりかいしてね!!」 逃げ惑う子供たちを、母れいむは鬼の形相で追い掛け回す。 振り返ってはいけない。立ち止まってはいけない。この追いかけっこで追いつかれることは、死を意味するのだから。 だが、赤ちゃんと母親では体力の差は歴然。蓄積した疲労で、赤ちゃん達はすぐに動けなくなってしまう。 「もうわぎゃままいわないがらあぁぁあぁぁ!!!」「ごはんのごぢまぜんがらああぁぁぁぁ!!!」 「ゆっ!!さいしょからそうすればよかったんだよ!!!ゆっくりはんせいしてね!!!」 藁にも縋る思いで、命乞いをする赤ちゃん達。 母れいむは床にご飯をばら撒いて、子供たちから離れていく。 残された赤ちゃん達はずりずりと這いずり、曇った表情のままゴミクズの山に噛り付いた。 「むーちゃむーちゃ……ふしあわせー」「ゆっぐ……ゆっぐぢしたいよぉ…」 「ゆっ!わがままなのがいけないんだよ!ばくはつしたくなかったら、ゆっくりいうことをきいて……ね…?」 そこまで言いかけて、母れいむはやっと正気を取り戻す。 母れいむの衝動を支えていた怒りはどこかに消え失せ、1匹の赤ちゃんの残骸だけが散乱している。 視線を移せば、そこには苦々しい表情で野菜クズを食べる赤ちゃんの姿。 母れいむは、自分がしてしまったことをはっきりと理解した。 「ゆあっ!?ゆがあああぁぁっぁあ!!!れいぶのあがぢゃんがあああああぁぁぁぁぁあぁ!!!」 叫んだところで無意味だ。 1匹の赤ちゃんが死んだという結果は、どう足掻いても覆らない。 「ゆうううぅぅぅぅ!!!!あがぢゃんのぶんもゆっぐじずるがらねええぇぇぇ!!!!」 赤ちゃんの残骸に混じっていた帽子に頬を寄せて、誓う母れいむ。 頑張って赤ちゃん達とゆっくりして、まりさと会える日を待ち続けよう。 そして、皆でこのゆっくり出来ない場所から出て、外でゆっくりするんだ。 そう決意した矢先の、出来事だった。 「れいむ。赤ちゃんが1匹になったら、まりさに会わせてやるよ」 「……ゆっ!?」 それは、悪魔のささやき。 「残り9匹のうち8匹赤ちゃんが死んで、残り1匹になったらまりさに会わせてやる。 分かるか?『赤ちゃんを8匹殺せ。そしたらまりさに会わせる』って言ってるんだ」 「ゆゆっ!?そんなことできないよ!!ゆっくりまりさにあわせてね!!」 母れいむの発言に気を悪くした男は、母れいむの顔面を踏みつけた。 「ゆぎゅっ!?」と気味の悪い悲鳴を上げる母れいむに、男は唾を吐きかける。 「僕は提案してるんじゃない。命令してるんだ。赤ちゃんを8匹殺せ。1匹は残しておけ。 それができたら、まりさに会わせてやる。元の巣にも帰してやる。今さっき1匹殺したじゃないか。出来ないわけないだろう」 母れいむは、無言でいやいやと首を振った。 自分のパートナーに会うために、子供を殺すだなんて……正気の沙汰じゃない。 今、決めたばかりなのだ。もう誰も失わない。皆でゆっくりして、皆でまりさに会って、皆でここを出るんだ。 「焦る必要はない。期限は決めないから、ゆっくり殺せばいい。ただ……ゆっくりしすぎると間に合わないぞ」 間に合わない。子供たちの命を奪うのを躊躇っていると、まりさが助からないということ。 ゆぎぎと唸る母れいむ。男はクククと笑いながら、部屋から出て行った。 「ゆぅっ…」「おきゃーさんこっちこにゃいでね!」 ふと母れいむが顔を上げると、生き残った9匹の赤ちゃんは震えて声を上げる。 先ほどの男の話を、赤ちゃん達も聞いていたのだ。 母れいむがぴくっと身体を動かすたびに、9匹の悲鳴が部屋中に響き渡る。 先ほどの母れいむの暴挙を考えれば、当然の反応である。 「いやあぁあぁぁぁぁぁ!!!」「ごっぢごないでねえええぇぇぇ!!!」「おがーざんはむごうでゆっぐぢしでにぇ!!!」 「ゆっ……そ、そんなこといわないでね!!!みんなでゆっくりしようね!!」 赤ちゃんが自分の命を守るために叫ぶ言葉が、母れいむの心をがりがりと引っ掻く。 しかし、そんなことはお構いなしの赤ちゃん達は、母れいむへの罵声を止めようとはしなかった。 「おがーさんどゆっぐぢしたら、れいみゅたちしんじゃうよ!!」 「おがーじゃんのせいでゆっぐぢでぎないよ!!ゆっくりはんせいしてにぇ!!」 「どぼぢでぞんなごどいうのおおおおおお!!??おがーさんわるぐないのにいいいぃぃ!!!」 母れいむに降りかかる言葉の槍は、男が次の餌を持ってくるまで止まなかった。 そして母れいむは、子供たちを恐怖のどん底に突き落としておきながら、自分に罪はないと言い張るだけ。 ただひたすら必死に、「お母さんは悪くない。れいむは悪くない」と自分に言い聞かせ続けた。 3日間、母れいむは悩み続けた。 子供たちとこのままゆっくり出来ない日々を過ごすか、まりさを救うために子供を犠牲にするか。 だが頭を痛めて産んだ子供を、自ら殺すなどできるはずがなかった。 「この前だって綺麗あっさり殺したじゃないか。それとまったく同じことをすればいいんだ」 毎回毎回、餌を持ってくる毎に男はささやく。 母れいむの心の隙につけ込もうと。最悪の結末を導くために。 周りの赤ちゃん達にも聞こえるように、人間の姿をした悪魔はささやく。 「ここにずっといたって、全然ゆっくりできないよなぁ?」 「こんな性格の悪い赤ちゃんと、これからずっとゆっくりするのか?」 「みんなお前のこと嫌ってるぞ。そんな子供とゆっくりできるのかい?」 「昨日出来て、今日出来ないなんて事はないだろう?……やっちゃえよ」 「もしかしたら、明日にはまりさ死んじゃうかも…」 母れいむの餡子脳に染み込む、男の言葉。 聞いているうちに、納得してしまいそうになる自分に気づいて、ぶるぶると首を振る。 それが、母れいむに許される唯一の抵抗だった。 そして、男が去っていくと食事の時間だ。 「むーしゃむーしゃ!ぺっ!!……おちびちゃんたち!ゆっくりたべてね!」 母れいむが餌の山から離れると、赤ちゃん達が食事を開始する。 ゆっくり出来ない現実を呪いながら。その全責任を母親に押し付けながら。 「おかーしゃんのせいでゆっくちできないよ!!」 「ゆっくちあやまってにぇ!!」「まりしゃにもあやまっちぇね!!!」 口移しで食事をすることが出来ない、そして母親とすりすり出来ないストレスは、赤ちゃん達の性格を捻じ曲げていく。 一方、何も食べていない母れいむも、空腹によるイライラは限界に達しつつあった。 「うるさいよ!!わがままいわないでゆっくりたべてね!!!」 「ゆあああぁぁぁぁん!!おかーしゃんこわいよおおぉぉぉ!!!」「ゆっくちできないいいぃぃ!!!」 3日の時間を経て、母れいむの心は傾き始めていた。 残り9匹となった自分の子供と、最愛のパートナーであるまりさを、れいむは天秤にかける。 どちらも大切な家族。ずっと一緒にゆっくりしたい。皆でゆっくりしたい。 そんな風に思ったこともあった。 でも、今は違う。 「おかーしゃんのばかぁ!!!」「どうちてゆっくちしゃせてくれないの!?」 「まりしゃはおかーしゃんのかわいいこどもたよ!!!」「れいみゅがかわいくないの!?」 ただでさえ空腹でストレスが溜まっているのに、周りの子供たちは暇さえあれば自分を罵ってくる。 自分はゆっくりしてただけ。自分は何も悪くない。悪いことをしていない。 悪いのはあのお兄さんだ。お兄さんが罠で自分を陥れたんだ。だかられいむは悪くない。 それなのに、どうしてここまで言われなくちゃいけないの? 赤ちゃんなんか、いなければ良かったのに。れいむは、まりさだけいれば十分なのに。 まりさ、会いたいよ、まりさ。はやくでてきてよ。あいたいよ、あいたいよ。 あいタイよ。ハやクでてキテヨ。マリサまりサマリさアイタイヨまリサアいたいヨデテきてヨ。 れいむの心は、黒く濁りつつあった。 そして、3日目の夜。一家に変化が訪れた。 「ほら、今日の餌だぞ」 いつものように、食料を持ってくる男。 その量は決して十分といえるものではない。 赤ちゃん達に食べさせたら、れいむの分が無くなってしまうのだ。 全ての食料を赤ちゃん達に譲っていた母れいむ。その空腹は限界に達しつつあった。 『おなか…すいたよぉ……』 れいむの視界がぼやける。遠くで見守っている赤ちゃん達の姿が……消えていく。 もはや、正常な思考が出来る状態ではなかった。 「おかーしゃん!?なにしてりゅの!?」 「さっさとごはんをよういしてにぇ!!のろまなおかーしゃんはきらいだよ!!」 『いっかいぐらい……いいよね…』 赤ちゃん達の罵声も、耳に入らない。れいむにとって、それらは雑音であって声ではない。 れいむの不安定な思考は、全て自分の都合のいい方向へ転がっていく。 『あかちゃんたちも……がまんしてくれるよね……』 『れいむの…あかちゃんだもんね……きっとゆるしてくれるよね…』 そして、我慢できなくなった母れいむは、ついに餌を独占し始めた。 「ゆううううっぅぅぅぅぅ♪むーしゃむーしゃ!!しあわせ~♪」 3日ぶりの食事に、涙を流して喜ぶ母れいむ。 がつがつと目の前の野菜の山を食べ崩していく。 そこに、子供を思いやる母の表情はない。全ては自分が中心。自分がゆっくり出来ればそれでいい、という顔だ。 当然赤ちゃん達は黙っていない。自分たちが当たり前に食べられると思っていた食べ物が、突然母親に奪われたのだから。 「おかーしゃん!!!ごはんをひとりぢめしないでにぇ!!」 「そうだよ!!!おきゃーさんはまりしゃたちにごはんをちょうだいね!!」 「うるさいよ!!むーしゃむーしゃ!!まんぷく~♪」 「どうしてぜんぶたべぢゃうのおおおおぉぉぉ!?」 赤ちゃん達の抗議を全て聞き流し、餌を食べつくす母れいむ。 その一部始終を見ていた赤ちゃん達は、一斉に叫び始めた。 「おまえなんておかーしゃんじゃないよ!!ゆっくちしね!!!」 「おかーさんのせいで、いままでぜんぜんゆっくちできなかったよ!!!」 「もっとゆっくちできりゅおかーさんがよかったのにね!!!」 「ゆっくりしねぇ!!」「ゆっくちしね!!ゆっくちしねぇ!!」 赤ちゃん達にとって、ゆっくりさせてくれない母親に価値はない。 それはもはや母親ではなく、ゆっくりを妨げる敵でしかないのだ。 「ゆっ…ゆゆゆっ!?ご、ごめんね!!おかーさんおなかがすいてたんだよ!!ゆっくりゆるしてね!!」 空腹が解消されて正気に戻ったれいむは、自分のしたことを悔いて必死に謝罪する。 しかし、謝ったところで食べ物が戻ってくるわけではない。 赤ちゃん達の罵声は、さらにエスカレートしていった。 「ばかっ!!おかーしゃんのばかぁ!!!しね!!しね!!」 「れいみゅたちがゆっくちできないよ!!」「まりしゃもだよ!!」 「もっとゆっくちできりゅおかーさんがほしいよ!!!」「おまえなんかいらないよ!!!」 「おまえはしねぇ!!はんせいしてゆっくちしねぇ!!」 「「「「しーね!!しーね!!しーね!!しーね!!」」」」 「ゆああぁぁぁあ……そんなこといわないでねぇ…!!」 ぶちぶちっ。 母れいむの心の中で、“支え”が切れていく。 「「「「しーね!!しーね!!しーね!!しーね!!」」」」 「やめでやめでやめでやめでぇ!!!しねっていわないでねえええええぇ!!!」 死ねと一回言うたびに、母れいむの心の中に黒いものが広がっていく。 「「「「しーね!!しーね!!しーね!!しーね!!」」」」 「「「「しーね!!しーね!!しーね!!しーね!!」」」」 「やめでぇぇぇぇ……ゆっくりやめてねえぇぇえっぇえぇ……!!!」 母れいむが涙を流し、大声でかき消そうとしても……赤ちゃん達の死ね死ねコールは止まない。 際限のない言葉の暴力。思いやりすら母親から教わっていない赤ちゃん達は、手加減というものを知らなかった。 そして。 母れいむの黒い心を抑えていた最後の一本が、切れた。 「ゆがあああぁぁぁぁぁあぁぁあぁ!!!もうおこったよおおおおおぉぉぉぉ!!!」 パンパンパン!!! 赤ちゃんの集団に飛び込む母れいむ。その瞬間、3匹の赤ちゃんが破裂した。 そのうちの1匹は、運悪く身体の3分の一だけが残ってしまったが… 「ぶぎぇっ!?…え゛っえ゛っえ゛っえ゛っ!!」 断面から大量の餡子を漏らし、既に瀕死の状態。放っておいても死んでしまうだろう。 母れいむはバラバラに散っていく6匹の子供たちを見て、くすっと微笑んだ。 踏み潰すより容易い。簡単に殺せると知ったから。 「いやあぁぁあぁぁあぁ!!ごっぢごないでねえぇぇぇぇえ!!!」 「ゆふふふふ!!!ゆっくりできないあかちゃんはゆっくりしねぇ!!!」 「ぶぴっ!?」「ゆぎっ!?」「んゆっ!?」「ぴっぃ!」 母れいむの一跳ねで、今度は4匹の赤ちゃんが弾けた。 散乱する帽子とリボンの残骸をかき分けて、残り2匹の赤ちゃんを追いかける。 「どぼぢでごんなごどぢゅるの!!??」 「れいみゅはおかーしゃんのかわいいこどもなのにいいいぃぃぃぃ!!!」 「ゆふふふふ!!!あかちゃんたちがしねば、まりさにあえる!!まりさにゆっくりあえるよおおおおおお!!!」 残った2匹はしぶとく逃げ続けるが、母れいむも根気強く追い続ける。 ゆひっゆひっと息を荒げながら、赤ちゃんれいむと赤ちゃんまりさの背中を追う。 しかし、その目に映っているのは愛しいまりさの姿。 まりさに会うために、まりさを助けるために、母れいむは子供の命を犠牲にしようとしている。 うまく逃げ延びていた赤ちゃん達だったが、れいむの方が足を滑らせて転んでしまった。 そんな大きな隙を逃す母れいむではない。 「ゆあああぁぁぁぁぁぁ!!!おがーぢゃんごっぢごないでねええぇぇぇぇぇ!!!」 「ゆふふふふ!!!ゆっくりできないれいむはしんでねぇ!!!」 パンッ!!! 皮と餡子が弾けとび、母れいむの顔に降りかかる。 ボロボロになった赤ちゃんれいむの小さなリボンが、母れいむの目の前を遮ったその時… 『ゆ~♪とてもゆっくりしたあかちゃんだね!!』 『ゆっくりうまれてきてね!!ゆっくりでいいからね!!』 『ゆっゆっゆ~♪ゆゆゆんゆ~♪』 『まりさはとってもおうたがじょうずだね!!』 「ゆっ!?」 ……母れいむは、やっと理性を取り戻した。 茎に実った12匹の赤ちゃんを見上げるまりさ。そんなまりさを見つめる自分。 れいむの頭上の赤ちゃんに向かって歌を聞かせるまりさ。そんなまりさに見とれている自分。 かつての平和な日々を、母れいむは思い出したのだ。 その時、母れいむは自分がやったことを正確に認識した。 ぼろぼろと、大粒の涙を流しながら喚き始める。 「ゆっ!!ゆぶああああぁぁぁぁぁぁあぁぁ!!れいぶのあがぢゃんがああぁぁ!!あがぢゃんがあああぁぁぁぁ!!!」 まりさと共に誕生する日を待ち望んだ、12匹の赤ちゃん。 無事に生まれたら、皆で沢山ゆっくりしようね。大きくなったら、皆で狩りに行こうね。 帽子のある子は、まりさお母さんが川の渡り方を教えてあげるよ。 そんな風に希望と未来は広がり続け、怖いものなど何もなかった懐かしい日々。 赤ちゃんたちは無事に成長して、皆巣立っていくに違いない。信じて疑わなかった日々。 輝かしい過去の記憶と目の前の惨状が、どうしても繋がらない。まるでどちらかが嘘か夢だったかのように。 でも、現実だ。 11匹の赤ちゃん達は、皆死んでしまった。皆殺してしまった。 受け入れがたいことだが、これが現実である。 「う゛ぅぅぅぅ……ゆっぐりぃいぃぃぃ……ゆっくりいいぃぃぃ……」 この3日間、とてもつらいことばかりだった。赤ちゃんが沢山死んでしまった。 耐え難い空腹に正気を失い、あるいは怒りに我を失い、自ら沢山の赤ちゃんを殺してしまった。 放置されたままの、持ち主のいないリボンと帽子。それを見ると、さらに涙が溢れてくる。 けれど、全ての苦しみを自分は耐え抜いた。命令を達成した。 やっとまりさと会う事が出来るんだ。そう思うと、悲しみの涙の代わりにうれし涙が流れ出す。 全部まりさに話して、そして慰めてもらおう。『ゆっくりがまんしたんだね』ってすりすりもらおう! 「約束だ。まりさと会わせてやろう」 一部始終を見ていた男が、透明な箱に入ったまりさを連れてきた。 箱の中のまりさは、無言でれいむを見下ろしている。その表情はれいむの記憶どおり、とてもゆっくりした笑顔だった。 「さあ、感動のご対面だ」 透明な箱からまりさを取り出し、れいむの正面に丁寧に置く。 れいむは、部屋の隅で震えている子供のことも忘れ、まりさの顔に見とれていた。 そして…… 「ゆっぐ!!まりさああぁぁぁ!!ゆっくりあいたかったよぉ!!!」 れいむは勢い良くまりさに飛び掛る。それを受け止めたまりさは――― ボヨン!! 変な音がしたかと思うと、コロコロ転がって壁にぶつかり、跳ね返ってれいむのもとに戻ってきた。 「ゆっ?」と首を傾げるれいむに対し、男は誇らしげに説明する。 「どうだ。皮も髪も帽子も全部元通り、すごいだろう。………………中身は風船だけど」 「……ゆゆ?」 男の説明が頭の中に入らない。 れいむは、今度はすりすりするべくまりさの方へ這っていく。 ゆらっと揺れたまりさの体は、そのまま慣性に従って転がり、れいむから離れつつあった。 「まりさ!!ゆっくりすりすりしようね!!」 まりさは無言。まったく笑顔を歪めず、視線を正面に向けている。 れいむは構わず、頬を擦りつける。10秒ほど経過して、やっと違和感を感じたれいむは声を荒げた。 「ゆっ!!まりさもうごいてね!!いっしょにすりすりしてね!!!」 しかし、まりさはやはり無言。口を動かすことなく、沈黙を続ける。 ころりと転がってれいむから離れ、逆さまの背中をれいむに見せ付けるだけ。 ぽろっと帽子が脱げても騒ぎ立てることなく、そのまま逆さまになった状態で止まった。 追い討ちをかけるように、男はにこにこしながらもう一度説明する。 「帽子は簡単に治ったけど、やっぱり皮を直すのが難しくてな。そして中身は……………手遅れだったので風船に変えておいた。 どうだ!どこから見ても正真正銘のゆっくりまりさだ!……中身以外は」 「ゆっ?…ておくれ?……ゆわわわわわ……!!」 “手遅れだった” その言葉が、全てを物語っていた。 思い描いていた未来が、音をたてて崩れ去る。 まりさは、死んだ。 身を挺してれいむを守ってくれたまりさが。 まりさは、死んだ。 一緒に歌を歌って、子供たちをゆっくりさせてくれたまりさが。 まりさは、死んだ。 身重で動けない自分に代わって、沢山のご飯を取ってきてくれたまりさが。 そんなまりさが、死んでしまった。 何故か。 れいむがゆっくりしていたからだ。 れいむがゆっくりしていたせいで、まりさはれいむのあずかり知らぬところで死んでいた。 「昨日のうちに8匹殺してたら間に合ったんだけどなぁ。ま、こういうこともあるさ。元気出せよ」 「ゆがっ…ゆがっ……ばりざあああああああああぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁ!!!!!」 信じたくなかった。自分の払った犠牲に対して、返ってきたのはまりさの皮を被った風船だなんて。 自分は……ちっぽけな風船のために、正気を失い、多くの子供を死に追いやったのか。 受け入れられるものではなかった。このまま消えてしまいたい。死んでしまいたい。本気でそう思った。 「ゆわあああぁぁぁぁぁん!!!ゆわああぁぁぁぁぁあぁん!!!ばりざああああぁぁぁあぁあぁぁぁ!!!」 「お……おかーしゃん?」 泣き叫んでいるれいむに、何を思ったか赤ちゃんまりさが恐る恐る近づいていく。 すりすりと、内に秘めた恐怖に必死に抗いながら、少しずつ這いずっていく。 そして、自分の命を脅かした相手に、こんな言葉をかけたのだ。 「お、おかーしゃん!!ゆっくちなかないでね!!ま、ままままりしゃがいるからね!!!」 「ゆっ……!?」 母れいむは、はっとした。 涙をぶるぶると振り払って、足元の赤ちゃんまりさを見下ろす。 そこにあったのは、恐れをなしながらも母に微笑みかける赤ちゃんまりさの姿。 「まりしゃといっちょにゆっくりしようね!!!ゆっくりしていってね!!!」 「おちびちゃん……?」 母親を思いやる心が、赤ちゃんまりさには残っていたのだ。それはきっと、餡子に刻まれていた本能的な優しさ。 どんなに殺されかけても、どんなにゆっくりさせてくれなくても、この世にたった一人しかいない母親。 赤ちゃんまりさにとっては、母親とはれいむ一人だけだ。 「まりしゃはおかーしゃんのかわいいこどもだよ!!たくさんいっちょにゆっくちしようにぇ!!」 「ゆっ…ゆううううぅぅぅぅ……!!」 その言葉を聞いた瞬間、れいむの目に先ほどとは違う涙が浮かぶ。 赤ちゃんまりさの心に残っていた母を思う気持ちが、れいむに伝わったのだ。 「ゆっぐ…ゆっぐあぁ……おちびちゃん……ごめんねぇぇぇぇえ!!!」 れいむは決心した。もう二度と、こんな過ちは繰り返さないと。 これからは、この赤ちゃんまりさに思う存分愛情を注いで、ゆっくりできる子に育てよう。 ゆっくり出来なくなったまりさの分も、死んでしまった赤ちゃんの分も、精一杯ゆっくりさせてあげよう。 男は、ポケットからリモコンを取り出すとスイッチを押した。 赤ちゃんまりさの身体の中から、ピッと音がする。そして、穏やかな顔で2匹に微笑みかけた。 「今、赤ちゃんの爆弾を解除した。もうすりすりしても爆発しないぞ」 「ゆっ!?ゆっくりできりゅの!?」 「すりすりしていいの!?」 2匹の問いかけに、男は再度頷く。 それを見た2匹は、涙を流しながら満面の笑みを浮かべた。 「ゆっ!!しゅりしゅりぃ!!!しゅりしゅりするよおおぉぉ!!!」 「おちびちゃあぁあぁん!!!たくさんすりすりしようねぇ!!!」 全速力でれいむに駆け寄る赤ちゃんまりさ。それを待ち受けるれいむ。 この3日間の出来事を、2匹は忘れない。忘れることは出来ない。 けれど、れいむは生きると決めた。愛したまりさは死んでしまったが、自分には赤ちゃんまりさがいる。 失ったものは戻らない。だったら、今あるものを大切にしよう。 「まりさ……おほしさまになっても、れいむをみててね」 自分が愛したまりさ。自分を愛したまりさ。 れいむは、そんなまりさを絶対に忘れない。 そして…… 「おかーしゃあああぁぁぁぁん!!!!ゆっくr――― パンッ!!! ビシャッ!! れいむの顔に、焦げた餡子が降りかかる。 そして、頭にはボロボロの帽子がパサッと落ちてきた。 「ゆっ?お、おちびちゃん…?」 「あ。スイッチ間違えた。悪い悪い。まぁ、こういうこともあるよな、アハハハハ」 男はわざとらしく、もう一度リモコンのスイッチを押しなおす。 それで結果が変わるわけではない。 「ゆっ…ゆあっ!?…おぢびぢゃん!?…おぢびぢゃんへんじしでええぇええぇぇぇぇぇ!!!!」 れいむが愛を注ぐと誓った赤ちゃんまりさは、誓ってからたった数秒でこの世を去った。 失ったまりさの代わりに一生愛すると決めた赤ちゃんまりさは、餡子屑を残して綺麗さっぱり消えた。 れいむの唯一の生きがいが、この世から消えたのだ。 「ゆっぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あぁぁあ゛あ゛あ゛ぁぁあ゛っぁあ゛ぁぁぁぁぁえrがお゛え゛り゛ごい゛!!!!!」 壊れたスピーカーのように、大音量で叫びながら跳ね回るれいむ。 その破滅的な破壊衝動の矛先は、男に向けられた。 「ゆっぐじいいぃぃぃぃぃぃ!!!!じねえ゛えええ゛えぇぇぇえええええ゛え゛!!!!!!」 ゆっくりとは思えない跳躍力で跳びはねる。そのまま男の喉を噛み切ろうと、大きく口を開けた。 しかし、所詮はただのゆっくり。れいむの口が男の血を啜ることはなかった。 ビタンッ!!! その攻撃はあっさり避けられ、勢い余ってコンクリートの床に叩きつけられたれいむ。 ゆ゛っゆ゛っとびくびく痙攣しながらも、最後の力を振り絞って立ち上がる。 しかし、振り返った視線の先に用意されたある物を見て、その動きすら止まってしまった。 「震えるほど寒いのか。じゃあ部屋の中を温めてやろう」 にこやかな表情で、“それ”を積み上げる男。 れいむは男を止めようと思った。悪い予感がしたからだ。 しかし、床に叩きつけられた激痛のせいで身体が言うことをきかない。 その間に、男は手馴れた手つきでマッチに火をともす。 「ゆ゛っ!?……だめ゛……やべでね……ゆっぐじでぎなぐなるよ……」 「何を言ってるんだ、れいむ。暖まればゆっくりできるに決まってるじゃないか」 その言葉と同時に、男は“ある物”にマッチの火を放る。直後、ぼわっと音をたてて瞬時に炎が燃え広がった。 ばちばちばち。微小な燃えカスが上昇気流に乗って、天井へと昇っていく。 「ゆ゛っ!?……ゆぶっ!?……どぼぢで?……どうぢでぞんなごどおおおぉぉぉぉ!?」 男が火を放ったもの、それは―――― 「あがぢゃんだぢのぼうじとりぼんっ!!!もやじぢゃだべええええええぇぇぇぇぇええええ!!!!!!」 赤ちゃんまりさと、赤ちゃんれいむ。合計12匹分の帽子とリボン。それを積み重ねた山だった。 その襤褸切れの山が今、炎を上げて燃えているのだ。 男はそれをにやにやしながら見つめ、れいむはそれを愕然とした表情で見つめる。 「あ゛っ……あ゛あ゛ぁぁぁっ!……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」 赤ちゃん達のリボンと帽子が炎に包まれて崩れていき、ぱさぱさとした黒いカスになるのを、ただ黙って見ている。 終いには、それらは全て原形を留めぬ炭となり……れいむが触れただけで崩れる、ただのゴミと成り果てた。 「ゆ゛っ!!……あがぢゃんの……ぼう゛じど……りぼんがあ゛あ゛ぁぁぁぁ……!!!!」 れいむが頑張って産んだ、12匹の赤ちゃん。 まりさに会わせてあげたかったけど、それはできなかった。 たくさんゆっくりさせてあげたかったけど、ほんの少ししかゆっくりさせてあげられなかった。 そんな赤ちゃん達の、唯一の形見。 赤ちゃん達が“いた”ことの、確かな証。 それすらも、男は消し去ってしまった。 存在も、その証も、何一つ残さず、無に帰した。 目の前の無慈悲な人間は、れいむから全てを奪ってしまった。 ゆっくりとしての幸せを、男は全て潰したのだ。 「ゆ゛っ!?あ゛っ!?ッがあああ゛あああ゛あ゛あぁぁぁぁあ゛っぁあ゛ぁぁぁぁおあ゛お゛えおごあえ゛お゛ッ!!!!」 それから。 れいむの叫びは1分ほど続いた。 声にならぬ叫びが、永遠とも思えるぐらい長く続いた。 そして、最後にれいむ自身の口に吸い込まれて消えた。 口を限界まで開き、目を大きく開いて血走らせたまま、れいむは動かなくなった。 先ほどまでの震えも、呼吸による微動もなくなった。 瞬きもせず、真っ白になった目で正面を見ている。 涙と唾液は全て蒸発し、眼球や舌はぱさぱさの状態。 れいむは、饅頭になっていた。 れいむは、ゆっくりではなくなっていた。 ……死んだのだ。次々と降りかかる不幸に耐え切れず、心が死んだのだ。 男は笑った。 下等生物のクセに心が死ぬなんて、ちゃんちゃらおかしい。 食用の饅頭が、家族だとか、愛だとか、思いやりだとか、そういう概念を振りかざすのが滑稽でならない。 腹を抱えて、一生分笑ったのではないかというぐらい、笑った。 笑って、笑って、笑い続けて、笑い続けて、やっと笑うのを止めた。 「……あぁ面白かった。でも、れいむにひとつだけアドバイス」 男は、塵取りと箒で部屋の中のゴミと燃えカスを集め、ゴミ袋の中に捨てる。 動かなくなったれいむは――― 「お星様になったまりさと会話するなら、れいむもお星様にならなきゃな」 ―――かさばらないように金槌でぐちゃぐちゃに潰した後、ゴミ袋に放り込まれた。 (終) あとがき ゆっくりが愛し合ったり、親交を深めたりしてるのを見ると、何だかムズムズして全部ぶち壊したくなる。 子のために母が犠牲になる話とか読んでても、イイハナシダナー、グシャッ、って何もかもバラバラにしたくなる。 それにしても、ゆっくりらしさって、難しい。 作:避妊ありすの人 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/392.html
現在売り出し中のゆっくりコロリというものを買ってみた。 ゆっくりの被害に困っている農家の人たちが主に使用するそうだ。 別にゆっくり種から被害を受けているわけではないが、試しに買ってみたのだ。 ちなみにゆっくりコロリは、一口サイズの丸い饅頭のようなものである。一セットで20個入り。 ゆっくり種が食うと、中の餡子に毒が回って死んでしまうそうだ。 とりあえず山の中に入るのは面倒だったので、村の中でゆっくりを見なかった聞き回ってみると、それほど時間もかからずに発見した。 「ゆ~、おやさいおいしかったよ!」 「でも、まだたりないね! もっとたべたいよ!」 「ゆっきゅりたべちゃいよ!」 ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙の親子連れだ。 これだ、と思い、親子連れの前方にゆっくりコロリを撒いておく。 少し待っていると、親子連れがそれを発見した。 「ゆっ? なにこれ?」 「たべものかな?」 親ゆっくりは食べ物かどうかも分からず、邪魔だなと言わんばかりに迂回しようとする。 失敗かな、と俺は内心で落胆していると、好奇心旺盛な子ゆっくりが気になったらしく、口の中に入れた。 「ゆっくりー! おいちいよ! これ、おいちいよ!」 一匹が食べて、食べ物だと分かると他のゆっくりもマネして食べ始めた。 「おいしいよ! ゆっくりたべたいね!」「ハフッハフッ! めっちゃうめぇ!」 全員が一つずつ食べ終えると、一匹が提案した。 「これはふゆのたべものにしようね!」「そうだね! おいしいものはとっておこうね!」 ゆっくりたちは毒とも知らず、ゆっくりコロリを持って行く。一匹が一つずつ。 ゆっくりの家は近くにあるらしく、持って行ったゆっくりたちはすぐに戻ってきた。 饅頭が饅頭を持っていく絵は見ていて面白い。 一匹が一匹ずつ、丁寧にせっせと毒の饅頭を運ぶ。 親子で、せっせと、せっせと、せっせと、せっせと。 それを見ている俺の意識にも少し変化があった。 ゆっくりって思っていたよりも働き者なのかもしれない。俺も頑張らなきゃと思う。 どこか爽やかな気分になっている自分にちょっと驚いた。 次の日、ゆっくりがいた場所付近に行ってみると、親子連れのゆっくりの姿がない。 ほんとにいない。家の具体的な場所が分からないため、昨日の辺りにもいない。探してもいない。 俺は落ち着かなくなった。急いで探す。頑張って探す。 そうしていると、夕暮れ時になってようやく親子連れゆっくりの家を見つけた。 思ったよりも近くにあって、俺は見当違いな場所を探していたようだ。 家の中を覗くと、そこにはゆっくりコロリの効果が発揮されたらしく、大量の餡子を吐き出して一家は死んでいた。 苦しかったのだろう。とても絶叫したままの表情が皮に張り付いているようだった。 ああ、良かった。 俺は心底すっきりした。これで明日も頑張れる。 だってそうだろう。タンスの裏に落ちたゴキブリが、死んでいるのどうかを確認できないのは誰だって嫌じゃないか?
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3801.html
注意点 ゆっくりエンザの人の『ゆっくりいじめ系2051 みんなの幸福まりさの不幸』からの設定を一部拝借しています 「4232132」 「…423、2132。次」 「3221121」 「…322、1121っと。次」 「3331212」 「…333、1212。次」 少し薄暗くて狭い空間に男二人が沢山のゆっくり達がつまった段ボールに座って作業をしている。 明るい照明と内装のゆっくりショップの店内から一枚壁を隔てた奧の部屋で男達は奇妙な数字を言い交わしていた。 厳密に言えば一方の男が数字を言い、それをもう一方の男が復唱しながら機械にその数字を打ち込んでいるようだった。 先に数字を言う側の男は次から次に段ボールからゆっくりを取り出しては数字をそらんじているようだ。 段ボールから出されたゆっくりは重なり合っていて狭苦しい場所から解放された喜びと独特の浮揚感に頬を綻ばしていたが男達は反応しない。 自分がとてもゆっくりできているのにどうしてゆっくりしないのかととすぐに機嫌を害していたようだが、 すぐさま隣の段ボールに移されまた狭苦しい環境に逆戻りしてあっという間に境遇を嘆いていた。 いちいち感情をころころ変えるゆっくり達に反応していてはこの仕事はやっていけないのだ。 もはや慣れた手つきの流れ作業で男はゆっくりを掴みだし、ある個別の数字を読み上げ、そして別の箱に移す。 客の少ない間にブリーダーから店側に卸されたゆっくり達の選別作業と情報登録を済まさなければならないこともあり、一連の作業は素早く行われていた。 「ふー、ようやく終わったか」 「お疲れ様。今回はちょっとハズレが多かったすね」 「もう今度からあのブリーダーへの発注は止めとこうな」 「当たりも[きれい好き]れいむと[物知り]まりさだけじゃなあ」 「野生でも野良でもそれくらいいるってーの。話にならん」 休憩がてら店の裏手で生まれたての赤ゆをつまみつつお茶を飲みながら愚痴りあう男達。 ゆっくりを見て数字をそらんじていた男は今回入荷したゆっくりのリストを渋い顔をしながら眺めていた。 飼いゆとしてはぎりぎりの水準のレベルであるゆっくり達ばかりでこれからどう販売していくかを考えると頭が痛かった。 男がそらんじた数字、それはゆっくり達のステータスをある基準で数値化したものだった。 数字はそれぞれ[人格Lv]、[身体能力Lv]、[しつけLv]、[耐水性Lv]、[歌唱技能Lv](まりさ種なら[渡水技能Lv]等)、[絶食耐性Lv]、[知能Lv]である この男はゆっくりを触ればそのゆっくりのステータスが分かる程度の能力を保有しているのだ。 ゆっくりがこの世に出てくるまではまったく意味をなさなかったその能力は今こうしてゆっくりの状況を把握するうえで大活躍している。 人語を話す癖にコミュニケーションはほとんどまともにとれない不思議生物に対して、 直感的にその様子を手に取るように分かるのは便利以外の何者でもない。 男達が行っていた選別作業は店に出すのもそうだが販売するゆっくりのデータベースを作る役割も兼ねていた。 それまでゆっくりを飼いたいと思う客に対して曖昧な販売基準と適当な価格設定だったものが、この男の手により確固たる販売形態へと生まれ変わったのだ。 客側からしてみてもそのゆっくりの性格やら特徴などはっきり分かるので安心して購入できるというものだ。 男は睨んでいたリストから顔を上げると隣の男に告げた。 「とりあえずステータス下位層のゆっくりは入り口正面のケージで投げ売りにしよう。 そうでもなきゃ加工所に持って行ったほうが早い」 男は今回は利益無視の特価での販売を決め込んだ。お得意様の一部には喜ばれるに違いない。 それが次回以降の利益に繋がればいいのだ。 「今回は実験は行わないんです?」隣の男は一応とばかりに尋ねる。 「特にしたいこともないし、今はうちのゆっくりで忙しいからな」 「そういやようやく生まれたんでしたっけ? ゆっくりてるよの子供が」 「ほんとようやくって感じだな。これがまた親に似て可愛いのよ」 その姿を思い浮かべるだけで男の表情は緩んでしまう。 「店のゆっくり共に見せたいぐらいの馬鹿顔になってますよ……」 「あいつらは正直駄ゆっくりだ。商品じゃなきゃ無視してるレベルだよ」隣の男の台詞に再び渋い表情に戻った。 「まったくその落差はひどいもんっすね。もちろんてるよの子供は店には出さないんですよね?」 「当たり前だ。相場の十倍積まれても手放す気はないぞ」 「十倍っててるよってだけで何十万クラスじゃないっすか……。俺なら売っちゃうなー」 「そもそもお前じゃ飼えないだろうが」 「まあそれもそうっすけど」 そう言う苦笑いする隣の男はさっさとゆっくりとお茶を胃に流し込んで店内に戻っていった。 これ以上話を続けていたら飼いゆっくり自慢を長々とされることを経験上理解していたからだ。 話相手もいなくなったゆっくりのステータスを手に取るように分かる男は、 家で待つ飼いゆっくりの様子を思い浮かべながら一人不気味ににやけていた。 そして最後に残った赤ゆを一口に飲み込んでは店に戻っていった。 やはり最後のゆっくりは格段の美味しさを誇った。 その男の稀有な能力は店でゆっくりを売るときはもちろん、家でゆっくりを飼うときも存分に役立っていた。 特にゆっくりてるよ相手にはこれでもかというほど役立つ能力である。 通常ゆっくりてるよは人に懐かない。 それは人間側に問題があるからだ。 てるよは他種のゆっくりと比較すると驚くほど言葉数が少ないことがわかる。 あのとげとげしく耳に触るほどの大声で喋らないどころか必要なことまで「めどい」の一言で飼い主に伝えないのだ。 お腹が減った。遊んで欲しい。お風呂に入りたい。あれがほしいこれがほしい……。 そんなてるよの要求に飼い主は応えないため、てるよが愛想を尽かし出て行ってしまう。 どんな人間でもまずそれを止める事は出来ない。 なぜなら満月の夜に月の明かりに照らされ壁や扉をすり抜けて野生へと戻ってしまうからだ。 そんなてるよですら男は手なずける事に成功した。 それもこの男が持つ能力のおかげである。そしてついには繁殖まで成功してしまったのだ。 男は定時に仕事を済ますと挨拶もそこそこに寄り道もせずに家に向かった。 あまりの可愛さに一時も飼いゆ達と離れたくないのだが働かないと暮らしていけないのも事実なのでやむなく離ればなれになっている。 その為仕事が終われば一目散に帰宅するのがここ最近の日課となっていた。 幸い男が勤める店から家までは歩いても10分と近距離にあるため仕事以外の時間はゆっくり達といることができた。 それでも家を離れる間は飼いゆっくり達だけとなり不安である。 家屋への野生ゆっくりの侵入は後を絶たないし、自宅のガラス窓のすべてを強化ガラスにまだし終えていないからだ。 そしてこの日男の不安は見事的中する事になる。 「ただいまー」 男が自宅に戻ると帰宅の挨拶をする。 いつもならここで飼いゆっくりの一匹であるちぇんが出てくるはずだが一向にその姿を見せない。 静まりかえった室内からくるどこか騒がしい物音を聞き分けると男は異変を感じ取った。 やられた、男がそう思ったのはリビングの窓が破られてガラスが四散しているのを発見したときだ。 荒らされた家具とある方向に向かって伸びている泥の跡をみて胸が締め付けられる。 急に跳ね上がる心拍数は男が大事にしている飼いゆ達の安否が気になったからだ。 外からの侵入者のことはこれっぽっちも気にも留めてなかった。 ひとまずあいつらが無事でいてくれたらそれだけでいい、男の心はそれだけでいっぱいだった。 男は侵入者の足跡を辿りながら、リビングから離れた位置にあるゆっくり達が普段くつろいでいる部屋に静かにその足を進めた。 下部にゆっくり用の入り口が開けられているドアのノブをゆっくり回すとそこには見慣れぬゆっくりがぞろぞろといた。 その部屋に男が入ってきた事に気が付かないでいて、部屋に鎮座している和風ゆっくりハウスDX(家族用)に向かって何やら叫んだり体当たりを繰り返している。 「ゆっくりしてないでこのいえからでていってね!!」 「「「でていってね!!」」」 ゆっくりハウスの前で大声を張っていたのは成体サイズのれいむとその子供と思われる子ゆっくりサイズのれいむ二匹とまりさ一匹だ。 そして男の飼いゆっくり達はどうやらあのハウスの中に逃げ込んでいるようだった。 それでもまだ本人達の姿を見るまでは安心できない。 男はれいむ一家を無視してゆっくりハウスの元に向かった。 「ゆゆっ!! おじさんどこからきたの? れいむたちのゆっくりぷれいすからでていってね」 「「でていってね!!」」 「まりさにあまあまちょうだいね!!」 男がゆっくりハウスの側に立ったとき、ようやくれいむ達は男の存在に気が付いたようだった。 それほどこのハウスに意識を集中させていたようだ。どうもこのゆっくりハウスにはゆっくり達を熱中させて止まない何かがあるらしい。 そんなれいむ達を完全に無視して男はゆっくりハウスの屋根を大胆にも取り外した。 その様子を見てハウスを壊されたと誤解してか、れいむ達はゆがーんと固まってしまった。 「てるよ、ちぇん無事か!?」 「わかるよー、みんなぶじなんだねー」 「それは良かった。ちゃんと言いつけは守ったんだな」 「みんなでここににげたんだよー」 突如開いた天井を不安そうに見上げていたてるよとちぇんは男の顔を見てホッとした表情を見せた。 それでもてるよとその側にいる子供達二匹は震えが止まらない様子だ。 「みんなには心配をかけてすまなかった。でももう大丈夫だからな」 「あんしんなんだねーわかるよー」 てるよも声には出さないが「よかった」と言っているようだ。 念のための確認で飼いゆ一匹一匹を持ち上げて状況を確認する。 「[腹ぺこ][いらいら]か、お腹が空いてるんだな。あとでゆっくりごはんにしような」 まずはてるよの基本的なステータスを確認した。満腹度の低下とストレスの上昇が見られるがあとはいつも通りくらいだ。 男は一応てるよの他のステータスを確認する。 「[令嬢][跳ねない][賢者][美肌][不感症][喋らない][常時睡眠][親愛]」無事普段のステータスだった。 もしゆっくりショップの誰かがこのステータスの羅列を聞いていたら卒倒するだろう。 [てるよ種]という稀少さに加えてこれだけ多くのプラスステータスが加わればとんでもない値段になるからだ。 「ちぇんも確認しておこう。おいで」そういって男はちぇんを目の前まで持ち上げる。 「[一般常識持ち][狩りが得意][偏差値50][タチ][四六時中大声][飾りは飾り][親愛]。ちぇんも問題なしだな」 「わかる、わかるよー」 ちぇんもてるよには劣るがそこそこのステータス持ちである。 好感度ステータスの[親愛]からは男の飼いゆへの溺愛っぷりが見て取れる。 一方その頃男の足下で固まっていたれいむ親子がようやくショックから立ち直り動き始めた。 「どうじでおいえこわじだのおおお」 「「ゆっぐりやべでね!!」 「ゆっぐりでぎないじじいはじね!!」 まったく野生のゆっくり共は一旦動き始めたら騒々しくて堪らない。 男は優しそうな表情から一転、虫でも見るような眼差しでれいむ達を見下ろした。 「なんだまだいたのか。さっさと出て行ってよ。ここは俺とてるよ達の家だからさ」 「なにいっでるの゛!? ごごはれいむ゛だぢのゆっぐりぶれいずっていっだでしょ!!」 「はぁ、あっそう」 男はれいむのあまりの野生のゆっくりっぷりに溜め息をつく。 こういうゆっくりは相手をするだけ無駄というのは重々承知しているのでそうそうに家から出て行って貰う事にする。 「今なら許してやるから出てけ」 そう言って親れいむを持ち上げて部屋の窓を開ける。 するとこの瞬間男の表情が歪む。 男の能力の面倒なところは別にその気は無くても触るだけでそのゆっくりのステータスが分かってしまうところだ。 自分でコントロール出来ないためれいむに触れた時点でれいむの状況がわかってしまう。 「もうほんと絶望的なステータスだな。[わがまま][のんびり屋][餡子脳][四六時中大声][飾りに傷][かすり傷]か」 このステータスのゆっくりではゆっくりショップに来たら間違いなく即加工所送りである。 別に知りたくもないれいむのステータスを知ってしまい男はますます気が滅入る。 「まったく、こんな駄ゆっくりは投げてしまいたいなあ!!」 「おじざんやべでね!! れいむをなげないでね!!」 「おかーさんずるい!!」 「れいむもれいむも」 足下では子れいむ達が母親が人間に遊んで貰っていると勘違いしてこれまたうるさい。 そして子まりさに至っては何故か男に怒っていた。 「ばでぃざをむしずるじじいはごうじでやる!!」そういって効果のない体当たりをかましてきた。 まりさが男の足に体当たりをするとまりさと男は触れたと同義であり、男はこれまた知りたくもないまりさのステータスを知らされる事になる。 「もう勘弁してくれよ。[ゲス][暴れん坊][餡子脳][四六時中大声]……、[他ゆの飾り]?」 なんだこれと男は一旦親れいむを床に置き子まりさを持ち上げる。すると今度は親れいむが男に体当たりをし始めた。 男はそれを無視してまりさのステータスを確認するとやはりおかしなステータスが一つ存在した。 「おいれいむ、このまりさはお前の子供か?」 「ぞうだよ!! ばでぃざをゆっくりおろじでね!!」 親れいむはこのまりさを自分の子供だと言った。だが飾りステータスが[他ゆの飾り]なのだ。 「おいまりさ、この帽子どうした」 男はつまみ上げていたまりさのその帽子を指さしながら言った。 すると男の手の中で暴れていたまりさはあからさまにギクッと驚いてみせた。 「し、しらないんだぜ。まりさはなにもしてないぜ」 まりさは急に態度を変え大人しくなった。それは誰がどうみてもまりさは嘘をついている姿に他ならない。 野生種ならではの狡猾さが見て取れ、男は頭を抱えながらさらにまりさに問うた。 「なら質問を変えよう。お前の前の帽子はどうして無くなった?」 「おねーちゃんのありすとあそんでいるときえださんにひっかかってぼろぼろになったんだぜ。どうしてじじいはなくなったことしってるんだぜ?」 まりさは帽子を無くしてしまったのをなぜ男が知っているのか心底疑問に感じたようだが、それを男は無視して続けた。 「そしたらまりさ、どうしてその帽子が新品なんだ?」 「ゆゆっ、それは……」 子まりさが返答に困ったとき男が思いついた事実であろう推測をこのまりさにぶつけてみる。 「それは本当の持ち主から奪ったんだろ」 「ゆ゛ゆ゛っ、どういうことなのまりさ!!」 「ち、ちがうんだぜ。でたらめだぜ」 「お前はいつからそこのれいむの子まりさとすり替わったんだよ」 「おじざんっ、まりざはまりざじゃないの!?」 「ああ、お前達は気付いていなかったようだが中身が変わってるよ」 「ゆがーん」 「「まりざおねーちゃんはどこいっだの!!」」 れいむ達の衝撃は大きい。いつの間にか自分達の家族であったまりさが中身が変わっていたのだ。 それに気が付かず生活をしていた自分達もそうだが、のうのうと暮らしていた知らないまりさにもショックを受けた。 子れいむの一匹はあまりの出来事に餡子を嘔吐して痙攣しはじめた。 「大方元の持ち主のまりさを殺して奪ったんだろお前のステータスをみりゃ見当が付く。 それにありすおねーちゃんってお前の親はまりさとありすって言ってるのと同じだよな。 やっぱりこのれいむの子供じゃないんだろ」 「ゆがあああああ!! どぼじでぜんぶいっぢゃうのおおおおお!!」 「やっぱりしらないまりさっだったのおおお!! うちのまりさをがえじでええええ!!」 「れいむおねーちゃんしっかりしてええええ」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 もはや阿鼻叫喚地獄絵図である。 これ以上叫ばれたり部屋を汚されるのは勘弁してほしいので四匹には窓から退場してもらった。 当然言っても聞かないので男が家の外へと放り投げる形ではあったが。 男が窓を閉め切る寸前には親れいむの罵声と餡子の飛び散る音がした。 ようやく一騒動が片付き、男は飼いゆっくり達に目を向ける。 警戒しながらハウスの扉を開けて、ちぇんが先導しながらてるよと子供達が部屋に出てきていた。 「しずかになったんだねー、わかるよー」 ゆっくりショップで購入できるゆっくりハウスの扉は、当たり前だが内から外に開く形になっている。 これは外から押しても扉は開かないことを意味し、頑丈な作りにしておけば頭の悪いゆっくりには一生開けられない屈強な壁となる。 この安心設計のハウスはとてもゆっくりできると巣を持たない飼いゆっくり達には好評で、 その中で寝るとストレスや体力の回復が早まる効果もあることを男は確認している。 「……おなかへった」 「そうだったな、さっそくご飯にしようリビングにおいで」 野生のゆっくりの侵入を許してしまい、そのせいでみんなのご飯の時間が遅れてしまった。 男本人も空腹を覚えていたため、てるよとその子供達を両手に抱えてゆっくりの為の部屋をあとにした。 あとがき どうもゆっくりっち製作者です。 ゲーム内の人間はこんな能力を持っているのよって訳でSSを書いてみました。 べ、別にゲーム製作に行き詰まったとかじゃないんだからね!! 最後になりましたが勝手にSS内の設定を拝借してしまって、ゆっくりエンザの方すいません。
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/20.html
ゆっくりとゆっくりする私。 ある日、私はゆっくりを拾った。 別になんて事無い、ありふれたゆっくりれいむだ。 雨の日だったなんてことも無く、全身怪我だらけなんてことも無く。 ただ、まだ小さいのに何故か親の姿は無く、一匹だけ。 それだけが私の気になったのだ。 私だって言いたく無いが珍しくも寂しい女の一人暮らし。 親は前に死んだが、働かねば生きてはいけない。 親の残した畑があるだけマシかもしれないが、それでも一人身は自由の反面、色々辛い事も寂しい事もある。 だから、私は同居人が欲しかったのかもしれない。 ある日、私はゆっくりを拾った。 「ゅー!」 私の手のひらよりちょっと小さいくらい、まさに手乗りゆっくり。 大きな瞳と小さな泣き声。 おお、こりゃかわいい。 試しに右の手のひらから左の手のひらへ。 今度は左から右へ。 また逆へ。 ころころころころ。ころころころころ。 …………あぁ、至福! 「ゅー!」 あ、顔真っ赤にしてる。涙目だ。これで怒ってるつもりなのか…… ……正直こりゃたまらん!!! おっといかん。 遊ぶのも良いが、まずは何か食事を与えてやらねば。 でも何食べるんだろ。 雑食だって言ってたよなぁ。 とりあえずおせんべを砕いて、水につけてからあげてみる。 あむ。 「おいちー!」 ふああああ食べてる食べてるいやああああああ口が小さい動きが早いわうおおおおおおおたまんねぇええええええ 「もっとー!」 うん、もっと。私ももっと見ていたいわ。 さっきよりはちょっと少なめにしよう。 あむあむあむあむあむあむあむあむ ふあーふあーふあーなんだこの癒し。 待つ事しばし。 私が見ている前で、ゆっくりはおせんべを食べ終えた。 あらま頬に付いてるわ。ふきふき。 はぁ、かわいかった。これだけでなんかもう疲れが取れるわホント。 さて、次はどうするか。寝床も作らねばならないだろうけど、まずはその前に。 食べ終わってゆっくりしている所をえいやと捕獲。 「はーい、逃げないでね~大丈夫でちゅよ~」 「ゅー! やめちぇ~!!」 ゆっくりを乗せた手の上、その指の間に必死で潜り込もうとする。 まずいなんだこの生き物冗談じゃない私が先に悶え死んでしまう! とは言うものの、見つけたときから気になっていた事があったので私が死ぬ前にそっちをなんとかしてやらねば。 名前の元からすれば多分?女の子だろうからね。 ゆっくりと言えども汚れてちゃいけない。 しかし。う~ん。饅頭だって言うし、お風呂はいかんよなぁ。 と言う訳で、ちょっと濡らしたふきんを用意。 優しく軽く拭いてやる。 最初は何をされるかと怖がっていたのか手の上を逃げ回って(と思う。実際は左右にもぞもぞぷりぷり揺れてただけだ)いたが、しばらくするとされるがままになっていた。 顔もそっと……うあー思いっきり目つむってる。眉間の小さい皺までかわいいなぁこんちくしょう。 リボンも拭いてやって、よし終了。 ゆっくり床の上に置いてやれば、溢れんばかりの笑顔でぴょんと跳ねて、 「すっきりー!」 私の方がすっきりだ。何か心の汚れが落ちていくようですよありがとうゆっくりを生み出した神様。 さぁ、あとは寝床探しだ。 ちんまいから探している間に居なくなったりされると困る。 とりあえずひっくり返したどんぶりの下に。 ああすぐ戻ってくるからそんな涙目にならないでねちょっと我慢してね。 小さいからお菓子の箱とかでもいいのかなぁ。 饅頭をお菓子の箱に入れるってなんか危ないよなぁ。ま、いいか。 うーん、どれにしよう。可愛いのが良いよなぁ、やっぱり。 選ぶ事しばし。これだと決めて部屋に戻ってどんぶりを開けると。 「あやややややややややややややややややや」 寝てた。 ……うぉー。なんかもうどうでも良くなってきたぞ。 とりあえず起こさないように箱に入れて、上からタオルをかけてやる。 よし、今日の空を見る限り、明日は雨っぽいから畑に出なくても良いだろう。 畑仕事は休んで上白沢先生に育て方を聞いてみるか。 あと名前だ。……いるのかなぁ。 みんなれいむはれいむ、まりさはまりさとかしか呼んでないけど、こいつらもそれで認識してるみたいだしなぁ。 それに、それに………… 枕元に置いた箱を見ながらいろんな事を考えていたら、私にも眠気が襲ってきた。 私はそっと部屋の明かりを消す。 おやすみ、ゆっくり。 まさにゆっくりですね。乙でした! -- 名無しさん (2009-03-11 07 51 47) 身悶えせんばかりの可愛らしさですね!♪ -- 名無しさん (2009-03-12 10 49 38) ゆっくちできたよ! -- 名無しさん (2010-11-27 13 19 29) あらかわいい -- 名無しさん (2012-07-25 18 36 47) おもちかえりぃ! -- 名無しさん (2012-08-10 22 29 19) サンジ野気持ちがわかった・・・ -- 名無しさん (2012-12-13 06 48 27) 文章だけで伝わるゆっくりの可愛さ!愛で派でよかったと思う俺がいる -- 名無しさん (2017-03-06 23 11 49) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/252.html
※幻想郷はすでに外界(特に日本アルプスの近く)にさらされているとの設定でお読みください。 ※他の人の設定・パロディが多いです。そういうの嫌いな人注意。 「こんにちは。ゆっくりしていってください。」 その図書館の主、ゆっくりぱちゅりーが言った。 祖父いわく、今はゆっくり種と共生を始めて100年がたつという。 祖父は「あんな害獣と共生?駆逐の間違いじゃないのか?」とも言った。 さて、ゆっくり種は基本山中に住んでいる。 そのことについても祖父は「きっと人間を殺そうとしてんだよ」という。 祖父は、現役の農夫だったころゆっくりの駆逐を成功させたメンバーの一人であった。 幻想郷の人里にはゆっくりがいなくなった。 森にも川にもいない。ゆっくりは絶滅した。 そう思っているときに日本政府が「ゆっくりとの共生」を政策として打ち出したせいで祖父はキレてしまったのだ。 ちなみにゆっくりを1匹殺したせいで祖父は監獄生活を謳歌している。 「…そんな矛盾があったんだけど、そのことについての本はありませんか?」 私はゆっくりぱちゅりーに尋ねる。 「ああ、でしたらこの本がいいでしょう。差し上げますよ。手書きの原稿ですから読めないかもしれませんけど…」 彼女は主に人向けのゆっくりについての本を書くことで生計を立てている。 図書館には彼女の本で2棚埋まっている。3年くらいしか物書きはやってないらしいが、この量を書けるとは。 きっとその金がだぶついた部分を彼女以外の本の購入に当てているのだろう。献身精神がうらやましい。 …話がずれたが、その原稿は彼女の最新の本、「ゆっくりの歴史」の原稿だった。 「ありがとう。あとこの二冊借りていきますね。」 手早く手続きを済ませ、我が家に帰っていく。 「…さて、次の本は久しぶりに恋愛小説で…」 去り際に聞こえた彼女のハスキーな声で、彼女がどういう内容で書くかは大体想像できた。 せっかくもらったんだ。脳内の矛盾をただすために読むんじゃなくてゆっくりを理解するために「読破」するんだ! そう思って私は寝ころびながら丸い文字に目を通し始めた。 {~第一章 魔法の森のゆっくり~ 私は伝聞でしか知らないが、魔法の森はゆっくりのすみかにちょうど良かったらしい。 山の上で生まれ、山で育った私たちとその祖先には理解もできない話だが。 さて、代々私の家系に著書のネタを持ってきてくれたきめぇ丸(126)さんによると、 「森は強権者が独裁する地域だった」そうである。 彼女は新聞屋をやっていたので、このことは山のゆっくりにはすぐ伝わった。 この本の執筆に関して、きめぇ丸さんに当時の記事をいただいたので、ご厚意に甘えて載せさせていただく。} へぇ…まず祖父が駆逐したゆっくりと今いるゆっくりとは違うってことか。 あときめぇ丸さんは意外といい人だなあ。新聞の押し売りがなければ。 そう思い、次のページへと目を向ける。 {野蛮な森のゆっくり ※連載小説でないことを断っておく。 私きめぇ丸は、人里に新聞のネタを採集しに行った際に、魔法の森を通った時、森のゆっくりの虐殺による人民統制を目撃した。 以下がその写真である。 (筆者注:原典にはここに大量のゆっくりみょんを虐殺するゆっくりまりさの写真が貼ってあったのだが、全年齢向けの本であること、現在生きている上の二種類への冒とくとなることを考え白ぬきにしていることをご了承していただきたい。) 私はオフィスまで死にかけたゆっくりみょんを運び、事情を聞き出した。 彼女が言うには、 「巨大なまりさがみょんのコミュニティに襲いかかってきたれみりゃを追い払った」 「その際にリーダーが死んだのでそのまりさがリーダーになった」 「まりさは『ぜい』というものとして毎日食料を貢ぐことを全員に強制した」 「リーダーは絶対なので一生懸命働いた、貢がずに処刑されたものもいた」 みょんはここまでは普通だという。すでにおかしいと思うが。 言葉通り、さらにおかしいことが起きるのだが。 「ある月のない夜に、まりさとありすが逢引きをしていたら、次の日からリーダーまりさがありすをすべて処刑し始めた」 推測するにリーダーの息子だったのだろうが、それなら一家根絶でいいだろうに。 このみょんはその時の処刑役を任されたが、リーダーは高笑いしていたという。 「とんでもないものをリーダーにしてしまった」 「このままじゃあまりさ以外のみんなが死んじゃう」 「山には憎しみあわないゆっくりがいる」 それを知っていたみょんは夜に逃げ出し今に至っている。 (ちなみに写真のみょん種一斉処刑は逃げ出した1日後に始まった。 リーダーまりさの「1匹足りない」という言葉を盗み聞けたので間違いない) 怪奇ゴシップにも思えるかもしれないが、これは事実である。 これを読んでいる皆さんも、地上に買い出しに行った時には魔法の森には近づかないでほしい。 (原典:文文。新聞 分家 315号 (太陽暦で)1912年3月11日) 原稿と本の体裁上、上の一記事分しか載せられないが、この後に、れいむ種、ちぇん種、ゆかり種、さくや種と(難癖をつけられての)虐殺が続きこれでもともといたのはまりさ種とぱちゅりー種しかいなくなったという。 そして救出されたみょんの願いもあってきめぇ丸さんが一人でリーダーまりさを陥落させたらしい。ゆっくり史上最初の事件である。 (ただし人間からの虐殺は前に存在する。それらは地上のゆっくりが悪いので入れないことにする)} きめぇ丸さん本当にいい人。押し売りがなければ。 それと森のゆっくりと言われているやつらのあさましさがよくわかった。 祖父が殲滅したのはこいつらだろう。 ページを進めよう。 {次にあった事件は1952年の「青い石」事件である。 れいむ種の家族が人間の住み家にあがりこみ、放射性元素(ただし推測。私の学者仲間には有毒ガスというのもいる)でできた石を巣へと持ち込んだ。 ゆっくり唯一の臓器「あんこ」を放射線に侵され、居候のまりさが脱走して逃げた以外は巣で全滅し、そのまりさは「ゆっくりできない死臭」を振りまいているせいで投石による殺害が行われた。また好奇心の強いありす種が巣に入って死亡した。 その後巣は「ゆっくりできない場所」として成体まりさが封印し、近づかないようにさせたが、投石部隊と見張りは既に放射性物体になっていたので殺害され、ループが長く続いた。 森のゆっくり単体としてはこれで事件はなくなる。 ちなみにこの後1年後駆逐される。 さて次の章は水辺のゆっくり編とさせてもらおう。} なるほど。 危険物の危険の程度がわからないというのだろうか。 放射線特有の恐怖というか。 今日は眠いので続きは明日にしよう。 続く =========================================== ゆっくりの歴史を創作してもいいんじゃないかと思い。 「いじめスレ」と「愛でスレ」に同じ題材で 投稿しようとしたのが間違いだった。 もったいないので二つを混ぜて投棄場にうp。 青い石事件は「ゆっくりいじめ系149 ゆっくりと青い石_前」が元ネタです。 正直最初からまともなSSを書こうと思わんほうが良かったかも。 続き ===================================
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/544.html
昨今の幻想郷では、ゆっくりが餡子の材料、ペット、ストレス解消など様々な利用方法をされている。 そして大工の場でもゆっくりが使われていた。 家を建てる際に草木を撤去し、凸凹とした土地を平らに均す必要がある。 その時にゆっくりを使うわけだ。 まず平らにしたい土地を柵で囲っい、れみりゃ除けに網をかけてその中にゆっくりを何匹か放り込む。 逃げられないようにするためと、無必要な部分まで整地されないようにするためである。 ちなみに中にいれるのはゆっくり霊夢、それも母ゆっくりだけだ。 まりさ種を入れると何かと理由をつけてさぼったり、それが原因でゆっくり同士喧嘩しだすのでNG。 ありす種を入れると他種のゆっくりが犯されて殺されるのでNG。 ちぇん種は仕事に対して集中できないうえ目を離すと遊びだすのでNG。 みょん種などは話が通じるか分かり辛いのでNG。 そんなわけで割と素直で真面目なれいむ種が使用されるわけである。 今日もまた新たなれいむ家族が箱に詰められて現場へと連れてこられた。 箱の中からはゆっくり家族達の声が聞こえる。 「ゆっくり出してね!」 「おかーしゃん、ゆっくりできないよ!」「くらいよ!」「せまいよ!」「こわいよー!」 「うるさいなぁ。ほら着いたぞ」 大工の一人が箱を開けて中を確認する。 母ゆっくり一匹。子ゆっくり二匹に赤ちゃんゆっくり二匹。 その中から母ゆっくりだけを取り出して柵の中へと置いた。 「ゆ! ひろいよ!」 柵の中は今まで閉じ込められていた箱に比べればずっと広い。 母ゆっくりは清々しい表情をする。 「わたちたちもゆっくりだちてね!」「だしてだして!!」 子供たちの声を聞いて子供たちを思い出したのか、母ゆっくりは大工へ向かって抗議する。 「れいむのこどもたちもゆっくり出してあげてね!!」 「だめだ。お前が仕事を終わるまでこいつらは預かっておく」 「ゆ"!? なんでそんなこというの!? ゆっくりだしてね!!」 「聞けよ。仕事が終わったら放してやるって言ってんだろ」 「おじさん、なにいってるの? なかなの?? はやくこどもをだしてね!!!」 「あー、めんどうな奴らだな」 こんなやり取りを今までに何度もしてきたので大工はうんざりだという顔をする。 「仕事の説明はあそこにいる他のやつらに聞け。仕事が全部終わったら子供に会わせてやる」 同じ柵の中、向こう側で寝ているゆっくりの群れを指で示してそれだけ言うと大工は背を向けて去って行った。 「ゆっくりまってね!! こどもたちをかえしてね!!」 しかし大工は聞かず、そのまま自分の小屋へと帰った。 今晩の食事はちょうど手に入った4つの饅頭だ。 そうして残された母ゆっくりはしばらくの間、すでにいない大工や子供たちに話しかけたり、 柵に向かって体当たりしていたがどれも適わなかった。 その音に目を覚ました他の母ゆっくり達四匹が集まってきた。 「「「「ゆっくりしていってね!!」」」」 「ゆ? ゆっくりしていってね!」 他の母ゆっくり達の挨拶に母ゆっくりも挨拶を返す。 「れいむもこどもたちをもってかれたの?」 「ゆ! そうだよ! ゆっくりしないでたすけなきゃ!!」 母ゆっくりは再び柵に向かって体当たりしようとする。 「ゆっくりもんだいないよ!」 「しごとがんばればかえしてもらえるよ!!」 と、他の母ゆっくり達は言う。 「それが本当かどうかわからないよ!!」 「だいじょうぶだよ! さいしょにいたゆっくりはこどもたちかえしてもらってたよ!!」 「ゅ! しあわせそうにおそとへいってたよ!!」 それは他のゆっくりに、がんばれば子供を返してもらえると示すための大工によるヤラセのようなものだ。 ちなみにその子供を返してもらったゆっくりは他の現場へと連れていかれたが、残るゆっくり達は知る由もない。 ただ、仕事を頑張れば子供と一緒にゆっくり出来ると信じていた。 「じゃあだいじょうぶだね! しごとってなにをするの!?」 他の母ゆっくり達の言葉に安心した母ゆっくりはようやく仕事する気になったようだ。 「ゆっくりせつめいするね!!」 「しごとはここのじめんをぺったんこにするだけだよ!! たべものはここにあるくさだよ!!」 「でもくさをいっぱいたべないでね! これいがいはないからね!!」 「ゆっくりわかったよ! みんなでゆっくりがんばろうね!!」 さすがは母ゆっくり、今の説明で理解できたようだ。 母ゆっくりの群れなので食事の量の管理も問題ないだろう。 それから母ゆっくり5匹のお仕事が始まった。 昼間は小石を柵の隅へと退かしたり、口や大きな体を使って地面を平らにしていく。 また、食事と整地も兼ねて草を食べていく。 疲れたらそれぞれ自由に休んでいた。 暗くなるとゆっくりタイムだ。 といってもこの辺りは明かりになる物もないのでみんなで擦り寄って眠るだけだが。 子供たちのことが心配ではあったが、仕事が終わればまた家族でゆっくり出来る。 それに共にがんばった他のゆっくり達の家族とも一緒に遊ぼう。 最初ここに連れてこられた時は不安でしょうがなかったが、甘い未来を想像するとゆっくり出来た。 それから一週間経ったころ、大工は様子を見にきた。 最初は凸凹で草木もたくさん生えていたこの土地はしっかり整地されていた。 草一本生えず平らになっていた。 「いい感じだな。よくやったなお前たち」 「ゆっくりがんばったよ!!」 「ゆうしゅうでごめんねー」 「ゆー♪ゆー♪」 自分たちのがんばった仕事を褒められてゆっくり達は嬉しそうだ。 仕事の最後の方は食べるものも少なくなって辛かったが、労いの言葉にゆっくり達の言葉は満たされた。 「がんばったのだからご褒美をあげないとな」 「ゆ! おぼえてるよ!! はやくこどもにあわせてね!!」 「あとおなかへったからごはんもってきてね!!」 「こどもたちはゆっくりしてる? ゆっくりあいたいよ!!」 「ごほうびごほうび!! こどもとたべものちょーだいね!!!」 「こどもたちといっぱいたべたいよ!!」 ご褒美と聞くと5匹の母ゆっくり達は口を揃えて望みを言う。 「じゃあ、そこまで連れていくからこの箱に入れ」 大工はそう言うと、持ってきた5つの木箱をゆっくり達のいる地面へ置く。 「はこ? はこはいやだよ!」 「せまいからゆっくりできないよ!!」 「お前たち疲れてるじゃないか。だから箱に入れて運んでやるんだよ」 「じゃあもっと広いはこにしてよね!!」 「まっててあげるからゆっくりよういしてね!!!」 「嫌だよ阿呆饅頭。とにかく箱に入らないなら食事無しで子供にも会わせないからな」 図々しいゆっくり達もさすがに食事と子供を盾にされると贅沢言わなくなり、自分から箱へと収まった。 「ゆっくりはこんでいってね!!!」 リヤカーにゆっくりの入った木箱を5つ積むと、大工はリヤカーを引いていく。 何も見えずにただ揺らされるゆっくり達は不平不満を垂らす。 「ゆっくりできないよ! いつつくの!?」 「おそとがみたいよ!」 「ゆれがはげしいよ! ゆっくりはこんでね!!」 しかし大工にとってそれは雑音にすぎない。 無視してリヤカーを引いていく。 そして数時間後、ゆっくり達入った木箱の蓋が外されて地面へと降ろされる。 「ゆっくりできるよ!」 「ひろいよ! くさがいっぱいあるよ!!」 「ゆ? こどもたちは? どこにいるの!?」 「ゆっくりしないで会わせてね!!」 「今度はここで仕事だ。前と同じだからがんばれよ」 「ゆ”! どういうこと!! やくそくがちがうよ!!」 「ゆっくり達のしごとはもうおわったんだよ!!」 「仕事はあそこだけなんて言ってないだろう?」 「い、いやだよ!! もうしごとしないよ!!」 「そうだよ!! はやくしょくじとこどもをもってきてね!!」 「そしたらしごとすることかんがえてもいいよ!!」 「食事ならそこにいっぱい生えてるじゃないか」 大工の指差した先には確かに草木が茂っていた。前の土地よりも多いかも知れない。 「あまいのがいいよ!」 「おかしもってきてね!」 「あとこどももね!!」 「こどもは仕事が全部終わったらって約束だろ? じゃあ後はがんばれよ」 ゆっくりとの無駄な問答に付き合ってられないと大工は去って行った。 「ゆ"う"ぅ"ぅ"ぅ"ぅ"ぅ"ぅ"ぅ"!! まっでえぇぇぇぇぇ!!!」 「せめて! ひとめだけでもみせてね!!」 「ゆっくりまたないとおしごとしないからね!!!」 最後のゆっくりの言葉に反応して大工は振り返る。 「一か月後に仕事ができなかったら子供は食べるからな? しっかり仕事しとけよ?」 今度こそ大工は去っていった。 後に残されたのは柵に囲まれた広大な土地と5匹のゆっくり達だけだった。 今度の仕事場は大豪邸でも建てるのか前に比べてずっと広い。 5匹のゆっくり達は誰も何も言わず呆然と佇んでいた。 一ヶ月後に見事に仕事をやり遂げた5匹のゆっくり達はご褒美をもらえた。 苦しむことの無いよう鉈で一刀両断。これがご褒美だ。 きっと子供たちに会えるはずだ。仕事を始めた日には死んでいた子供に。 きっとあの世でね。 終 by ゆっくりしたい人 主にゆっくりれいむ家族を虐めたいだけ。虐待というか人質とって強制労働というべきか。 ある種グッドエンドっぽいけどあの世で子供に会えるか決めるのはえーき様。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2855.html
前置き ゆっくりのセリフに読みやすくなる程度に度漢字を使用しております 補足は最後に適度にしてます しーしーの穴=まむまむとしています 舞台は幻想郷じゃない現代っぽいどこかです ゆっくり実験所 加工所やゆっくり見せモノ屋と違いゆっくりを研究し実験する施設 加工所と密接な関わりを持ち虐待用品からゆっくりフードまで幅広く開発する会社である しかし職員に好き物が多いのは言うまでもなく嗜好的な実験も数多く存在する 「そういえばさ、胎生出産のヤツってでるとこなくなったらどうなるんだ?」 職員の一人の言葉からこの実験ははじまった ある程度の個人的趣味は取り入れてもいいとはいえ実験前は所長に許可を取りに行くのが通例である まぁたいていは一言で終わるのだが 「おうおうやれやれ」 こうしてこの実験は開始された まずは胎生型のゆっくりペア(れいむxれいむ まりさxまりさ ありすxありす)を3組用意する そして人工的に発情させ夫婦共々にんっしんっすれば準備完了である 約2週間後- 「そろそろ赤ちゃん生まれそうだな」 「ゆゆ!れいむのあかちゃんもうすこしでうまれるよ!」 「れいむはうごけないからおにーさんもっとたべものをもってきてね!」 はいはい・・・と適当に相槌をうち白玉に少し砂糖をまぶした物をケージの中に放り込む 「「むーしゃむしゃしあわせー」」 元野良の2匹にはこれだけでも至上のご馳走である それを2週間も与え続けたためこの2匹はおにーさんへの警戒心がまったくなくなっていた 「おいしいのはいいが・・・お前達知ってるか?」 「ゆ?なんのこと?」 「いやな・・・・ゆっくりの間で流行ってる病気なんだが」 「ゆっ!?れいむたちびょーきなの!?」 饅頭であるゆっくりにも病気はある 野良は特に虫を媒介とした寄生虫や湿気によるカビ・・・ 何でも餡子に変えるが十分に栄養を取れないと病気になるらしい 「お前達はいいんだがお腹にいる赤ちゃんが死んじゃう病気らしいんだ」 2匹の顔が強張る ここにつれてこられ不安なときに相方とであった おにーさんがゆっくりぷれいすとご飯をくれてはじめてゆっくりできた日に結ばれた二匹 そしておにーさんの[ここでしばらくゆっくりしていいから2人で出産すれば?]の言葉からすっきりし合ったあの日 ずっとゆっくり幸せだった瞬間が壊れるかもしれないとよぎる 「おにーさんれいむのあかちゃんたすけてね!」 「にんげんさんなられいむたちのびょーきなおせるでしょ?ゆっくりしてないでなおしてね」 ここに来たとき1匹は瀕死の重傷だったのをおにーさんが小麦粉と水とオレンジジュースで治したのを覚えていたのだろう 「うーん、でもお腹の中の赤ちゃんだぞ?お腹を切らないと手術できないしなぁ」 「ゆっ!?そんなことしたられいむしんじゃうよ!そんなこともわからないの?」 「そうだよ!またあんないたいおもいしたらゆっくりできないよ!」 ゆっくりじゃなかったらゆっくりできないどころじゃなく死ぬ 「大丈夫だって、れいむだって餡子でてたのに生きてるだろ?赤ちゃんのためにあれをがまんできるかできないかだよ」 「ゆぅ〜・・・」 「おにーさん・・・れいむのおなかをきってね!」 「ゆゆ!れいむなにいってるの!そんなことしたらしんじゃうよ!」 「おなかをきってしゅじゅつしないと赤ちゃんしんじゃうんだよ!れいむもゆっくりりかいしてね!」 「ゆ〜・・・わかったよ!おにーさんれいむもゆっくりしゅじゅつしてね!」 もっと悩んでもいいと思うがさすが餡子脳 即決で切腹することを決めるあたり子供思いというか単純というか 「OKOK、じゃあ手術は明日するからそのつもりで今日はゆっくり休んでおけよ」 「ゆっくりりかいしたよ」 「おにーさんもゆっくりねてね!」 こうしてれいむ夫婦の実験のための説得が完了した ちなみにまりさとありすもこんな感じの説得だったため割愛する 眠らせてもいいが面白くないのと反応を記憶したいので起きたままの状態で手術がはじまった 手術といっても別段病気でもないしゆっくりを説得するためにつかった言葉なのだが 「い”だい”!!!!やべでええええええええ!!!!!!」 と、台の上でれいむが叫んでいる 「赤ちゃん死んで良いのか?」 「ゆ”ぐ!?だめだよ!ゆっくりしてないではやくしゅじゅつしてね!」 想像通りの反応が返ってきたところで職員は手術を続行する 懸命な読者の諸君ならもうわかっているだろうが手術が終わるまでこんな感じであるため割愛する 「ゆぐぅ・・・れいむとってもいたかったよ!おにーさんばかなの?しぬの?」 「なんでいたくできないの!」 手術が終わったら手を返したように罵倒してくる 1匹は育ちがいいのか教育がいいのか悪口はいってこないがしょせん元野良なのでその程度である 2匹いるためか調子にのって暴言を吐く饅頭達 「しゅじゅつがおわったんだからあかちゃんのためにおかしをもってきてね!」 「そうだよ!さっさとばかなにんげんはれいむのおかしをもってきてね!」 「うるせぇな糞饅頭が・・・」 「「ゆ!?」」 突然職員の口調が変わる 手術をすればこっちのもの もうおだてる必要などないのだから 「黙れっていってんだよ!」 ズンっ・・・という音とともに殴られたれいむが吹き飛び壁に激突する 「ゆ・・ゆぐぅ・・・」 さすがゆっくりに実験と研究した職員 皮越しにもかかわらず中枢餡に一撃でダメージを与え気絶させる 「快・・・感!」 ビクンビクンするゆっくりを見て少々悦に入るこの職員変態である 「れいむしっかりしてね!おにーさんなにするのれいむはにんっしゆぎゃゃぁぁあああああ!!!!!!」 職員はもう1匹のれいむにも一撃をくわえる 今度はかなり手加減したので気絶していない 「なでぃずるの!でいぶはにんしんじでるんばよ!ばがなの!じぶの!?」 呂律が回ってないのも毎度お馴染みなので無視して職員はれいむの髪をつかみ持ち上げる 「やべでねでいぶのぎれいばがみのげさばらないでね!」 「いいか?おしえてやるよ」 「ゆ?」 「お前達の赤ちゃんは改造した」 「ゆ”ゆ”?」 かいぞう? ゆっくりにはその言葉が理解できなかった 「かいぞぶっでなびなの?」 殴ったとき歯が折れたらしくまだ呂律が回ってない あとでオレンジジュースでも注射しよう 「赤ちゃんを強くしたんだよだからあの程度どころかお前が潰れるぐらい蹴ったって赤ちゃんは死にゃしねーよ」 「ゆ・・・・・ゆゆ!りかいしたよ!さすがれいむのあかちゃんはゆうしゅうだね!」 呂律が戻ってる・・・オレンジジュースがもったないないしこのままでいいか 「俺が改造したって言ってるだろうがこの餡子脳!」 そういって壁に叩きつける 実は親も改造されているので中枢餡を吐き自殺もできない そして皮は丈夫に痛みはそのままという虐待専用改造である ちなみに真性虐待癖の人はこの改造はあまり好きじゃないらしい 「やべでぇえ”え”え”え”!!!!!!!」 「でいぶばにんじんじでぶんだよやべででぇ!!!!!」 この後職員は退勤時間まで虐待して遊び続けたのはいうまでもない 3度目なのでもう言う必要がないだろうがまりさとありすも同じような状態である 手術内容の報告- 「変わった趣向だな」 「今回は資金集めも担ってますからね」 「ふむ・・・」 所長と実験責任者がレポートのチェックをしている 「虐待好きのための見世物・・・か」 「気に入りませんか?」 「いやそうじゃない・・・私がしたかった・・・」 「所長はもうちょっと自分の権限使ったほうがいいですよ」 「そうかもな」 含み笑いをする二人 その笑みには虐待癖特有の感覚が含まれていた ゆっくりが見ればこれだけで震え上がるだろう 「共通してることは母体の強化及び赤ゆの強化及び成長促進剤の投与、そして出産直前までオレンジジュースで栄養過多の状態にします」 「それ以外はこのレポートの通りか」 「はい、目を通しておいてください」 れいむへの措置 母体のまむまむ(ぺにぺに)を切除し溶いた強力粉で再生させる措置 強化してるとはいえ出産の圧力がどれほどかわからないため強力粉を使用している まりさへの措置 母体のまむまむ(ぺにぺに)とあにゃるを切除し溶いた強力粉で再生させる措置 ありすへの措置 母体のまむまむ(ぺにぺに)とあにゃるを切除し歯を溶かし上下を接着する措置 数日後- ありすは目が覚めた 周りには沢山の人がいるにも関わらずそこはとても静かであった 「んー!ん”−!」 必死に助けを求めようとするが歯が接着されているので話すことができるはずもない 出産まで少し時間があるので母体達がどのような状態か説明しておこう オレンジジュースを大量に投与されたありすの体はたぷんたぷんのデブゆっくりである 鏡の無いこの場所では自分の姿がどのようになってるかわからないだろう しかしこのありすは1匹ではない 伴侶を見るとたぷんたぷんのデブありすが目に入る 自然界のありすならば[いなかもの]と罵ったであろう このありすもはじめは伴侶がデブになっていく姿に軽蔑していたのだから しかしお互いいつからか理解してしまった 自分も同じ姿なのだろうということを れいむとまりさは言葉が話せる状態だったため 「まりさはまりさがどんなすがたになってもさいこうのつまとおもってるぜ」 「ぽっちゃりしたれいむもすきだよ!」 と言っていたのが気に入らなかったのか 職員は整形して作った超絶絶世美ゆっくりれいむとまりさを2組とすごさせとことんこの2組に惨めな思いをさせていた ちなみにこの美ゆっくりは中身を白餡に変えられ躾られているので虐待されたりはしない こうして説明してる間にどうやら時間が来たようだ 「ゆゆ!れいむのあかちゃんうまれそうだよ!」 「まりさのすてきなあかちゃんがもうすぐうまれるぜ」 「ん”−!(訳:とってもとかいはなあかちゃんがうまれそうね)」 こうして実験兼見世物は開始された 数分後(ありす編)- 「ん”ん”ん”ん”ん”!!!!!!ん”ん”ん”ん”!!!!!!!!!!!」 力んでも力んでも赤ちゃんが外にでる気配はなく終わらない激痛だけがあいすを支配する 「(あのまま殴りてぇ)」 「(動けない箱に入れて・・・ハァハァ)」 ここでは声を出すと退場となるんで観客たちは静かだが顔をみるだけでこの観客の98%が変態だとわかった 「ん”(略)(訳:どおしてうまれないの!?あかちゃんとかいなありすの子供なんだからゆっくりしてないででてきて!)」 眼球が半分隆起するほどの苦しみ 普通のゆっくりだけじゃなくほととんどの生物は死に至るであろう苦しみ だがその苦しみさえも強化改造されたこのゆっくり達には死に至らない程度の苦しみ 「ん”(略)(訳:ゆぎぃいぃいいいいい!!!!赤ちゃん何してるのぉ!??!?!?!?!?!)」 1匹のありすがこれまで以上の異常なほどの苦悶を浮かべる 「お、はじまりましたね」 「予想通りだが妄想より現実だなやはり」 「ですよねー」 研究員達は笑いながらありすの苦しんでる様をメモしている 「ん”!(略)(訳:どおしたのありす!?しっかりしてね・・・ゆぎゃぁああああああああ!!!!!!!!!)」 もう1匹のありすもさらに苦しみだした ここからは普通にありす達が話してますがしゃべれない状態です 別に書くのがめんどくさいとかじゃありませんわかりやすく分けただけですってば! [ゆぅ・・・このみゃみゃじゃありちゅはおしょとにでれにゃいんだよ・・・しょうだ!でぎゅちをさぎゃせばいいんだ!] (やべでえええええええええ!!!!!あじすのながびだべだいべぇえええええええ!!!!!!!) 出口がないなら出口を探す 親は言葉が話せないので静止することもできない 静止したとしても出ることがかなわないだけだが [むーしゃむーしゃしあわせー] (ゆぎゃああぁぁぁあばああああああああやべでぇえええええええいぎゃいびょぉぉぉおおおおおおおおおお!!!!!) 親の餡子を食べる子供 食べられ苦悶するがそれを伝えるすべを持たない親 成長促進の影響もあり食欲旺盛な子供の勢いは止まらない 甘いものを食べてるゆっくりは常識的に考えて止まらない 「おー、これは中々新鮮な苦しみ方ですね」 「あの不規則な中の規則的な痙攣・・・充血を超えて出血した見開いた目・・・流れ続ける涙・・・最高だ!」 もうやだこんな所長 [はやきゅそちょにでてみゃみゃにあいしゃちゅすりゅんだよむーしゃむーしゃ] (ゆ・・・ぎゃ・・・ばんで・・・・・・・・あが・・・ゃん・・・) さすがに餡子を食べられては強化されてるとはいえ限界であった [ゆ!?みょうたべりゃれりゅとこりょがにゃいよどうにゃったりゃでれりゅの?!] ゆあーんと餡子をすべて食べられた母親の中で泣きだす赤ゆっくり そこに職員が近づいていきナイフで母体の皮を切り穴を作った 「ゆ!おしょとだよみゃみゃにあえりゅよ!!」 「「ゆっくりしちぇいっちぇね!」」 父と母の中からて二匹同時にゆっくり挨拶 しかし両親からの挨拶はあるはずもなかった 「ありちゅちゃんちょあいちゃちゅできちゃよ!みゃみゃみょあいちゃちゅしちぇね」 「死ねるんだから挨拶できるわけないだろ」 職員が赤ゆに声をかける とびきりの現実と共に 「にゃにいっちぇるの!ありしゅはみゃみゃきゃらうみゃれちゃんだよ!」 「しょうだよ!みゃみゃがしんじぇたりゃありちゅはうみゃれてにゃいんだよ!」 なんでこんな知識があるかは不明だがこのさい置いておこう 「赤ちゃん達は外に出る前に甘い物を食べたよね?」 「ゆゆ!ありちゅはあみゃいもにょをたべちゃよ!」 「もちきゃちておにーしゃんがくれちゃの?にゃらもっとありちゅにちょうだいね!」 「あぁ食べさせてやるよ・・・」 そういってママの中に指をいれ残った餡子を取り出す 「にゃにちちぇるの!」 「やめちぇぇええええみゃみゃをいじめにゃいでぇぇぇええええ!」 「食べてみろ」 グイっと指をありすの口に入れる 「やめちぇねきもちわりゅい・・・」 「みゃみゃにょにゃきゃみなんてたべちゃくな・・・」 「「しあわせー!」」 二匹はしあわせーと美味しいものを食べたときの言葉を発する 「もっちょありちゅにたべしゃせてね!」 「もっちょちょうりゃいね!」 母親から取り出した餡子ということをすでに忘れている赤ゆ さすが餡子脳 「さてここで問題です」 「みょんだいにゃんていいきゃらおきゃしちょうりゃいね」 「今食べた餡子は何だったでしょうか?」 「おきゃしちょうらいっていってゆんだよ!ばきゃなの?しにゅの?」 「問題に答えれたらまた食べされてあげるよ今度はいっぱいね」 「ゆ!ゆっくりりきゃいしちゃよ!!」 「いぴゃいたべれりゅにゃらありちゅがんびゃるよ!」 問題に答えれば甘いものが沢山食べれるとゆっくり理解する しかし成長促進された餡子脳はしばらくすると気づいてしまった 「ゆぎゃぁぁぁあああああ」 「ありしゅ!?しっきゃりしちぇねどうしちゃの!?」 突然1匹が奇声をあげる そう気づいたのだこの赤ありすは 母親を食べたことを 「ゆべぇ・・・ゆがぁ・・・・」 「ありしゅがしにちょうだよ!ゆっきゅりぺりょぺりょしてにゃおすよ!」 そういって奇声を上げているありすを舐めるもう1匹のありす ペロペロのせいか落ち着きを取り戻したありすがゆっくり話し始める 「ありちゅ・・・ゆっきゅりきいちぇね・・・」 「ゆゆ?どうちちゃの?」 「ありちゅたちがたべちゃあみゃいおきゃちはねみゃみゃたちにゃんだよ」 凍りつくもう1匹のありす こちらも異常成長した餡子脳が理解したのだ 母親を食べたことを 「ゆ・・・・ぁ・・・・・みゃみゃ!!!!!」 「はいそこまでー」 母親の死体にかけよるありすをつかみ透明なケースにいれる職員 「にゃにするにょ!ありちゅをおりょして・・・」 ケースに蓋をされ外に声が漏れなくなった もう1匹も同じようにケースに入れられている こちらは傷心しうなだれているが 「さー、本日のショーの1つはここで終了です!皆様が今見たとおりこの強化されたゆっくりの強度は保障済みです いつもならこの赤ゆっくりは研究所いきですが今日はこの赤ゆっくりを競りに出したいと思います!!」 ウオォー!という歓声につつまれる劇場内 実験所で強化されたゆっくりが競りや売りにだされる事が稀であるため興奮が抑えきれないのであろう 「さぁまずは1000円から!」 こうしてありすの実験は終了した この赤ありすは今後死ぬまで虐待されゆっくりできることは数える程度の人生を歩むであろう 数分後(まりさ編)- 「あかちゃんゆっくりしすぎだよはやくうまれてきてね!」 ありす同様中々生まれてこない赤ちゃんに苛立ちを隠せないまりさ 日頃受けていた虐待がれいむやありすより強烈だったため出産の痛みはさほど苦しくないようだ 「どぼじでぇうばででごないどー!!」 と思ったら1匹は苦しいようだ 「まりさがんばってね!ふたりのすてきなあかちゃんのためだよ!」 「わ”わかったよ!まりさもがんばるよ!」 冷静なまりさが苦しそうなまりさを諭す そのおかげで苦悶していたまりさも落ち着きを取り戻し力むことを再開する だがいつまでたっても赤ちゃんがでてこない まむまむが広がらないのだ 「やっばでぃだべだよぉ!?」 「ゆゆっ!?なんであかちゃんうまれてこないのぉ!?」 さすがに冷静を保っていたまりさも不安がぬぐいきれなくなる 植物型にせよ哺乳類型にせよゆっくりは子供の出産を本能で理解している そのため自分をゆっくりな状態にして出産に挑むのが通例である 劇場内でこれだけの人目の中での出産は異常だが事実を切り離すことによりゆっくりな状態を作っている 本当に餡子脳はバカで便利にできている 「ゆばぁ!?ゆあああああげぇあああああああ!?!?!?!!???いだい!?いだいよぉあああああ!!!!」 苦しんでいたまりさが痛みを訴える 「ゆゆ?まりさどうしたの?」 「まりさのあん・・・こ・・・たべあ・・・・・ゆべぇ」 ゆべぇ・・・と口から黒い物体を吐き出す そしてその黒い物体はもぞもぞ動き出し 「ゆっきゅりしちぇいってね!」 ゆっくり挨拶をした 「ゆ?ゆゆ!?」 なんで赤ちゃんが? まりさの口から? なんで? 赤ちゃんがまりさを? 「ゆああああああああ!!!!!!!!!おなかのなかのあかちゃんはやくしんでね!」 ドスンドスンと何度も飛び跳ねお腹の中の子に死ねと言い放つ 毎度の事ながら都合よく危機を理解したのだろう 目の前の赤ん坊が外に出れず外を目指した結果を 「びゃ・・・ゆば・・・・」 どうやら赤ゆを吐き出したまりさはオレンジジュースを大量に与えていたおかげでかろうじて生きているようだ 正確には中身をぐしゃぐしゃにされ口内を突き破られた・・・だが 「しね!しね!おかーさんをころそうとするあかちゃんはしね!」 冷静だったまりさは狂ったように死ね死ねコールを連呼し飛び跳ねている 強化改造してるため普通のゆっくりの数倍のジャンプ力で飛ぶ姿は生首の幽霊が如くきしょい 良識ゆっくりと思ったらどうやらゲスが強いまりさだったらしい 「ゆっくりしてないでしねしねしねしねし・・・ゆぎゃぁ!!!!!!」 しかし中の赤ちゃん強化されている この程度じゃ死ぬわけが無かったのだ 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ!!!!!!!!!」 歯を食いしばり中で暴れる子供を殺すためジャンプし床に自分を叩きつけさらに壁に突進し子供を殺そうとする だがそれらは無駄に終わる 「ゆぎゃぁぁぁぁあああああああぁぁぁあああああ!!!!!!・・・・・ゆべっ」 またもや黒い物体を吐き出すまりさ 言うまでもなく中の子供である しかし様子がおかしい 「・・・・・・・・・・・・・・・」 ゆっっきゅりしちぇいってね! 赤ゆ特有の赤ちゃん言葉のゆっくり挨拶がない 「あがじゃん・・・・どぼじであいざずでぎばいの・・・・」 さっきまで殺そうとしてたゆっくりの発言と思えないがゆっくりしたい本能の脳内式は 『苦しい!』→『赤ちゃん生まれる』→『開放感&これでゆっくりできるよ!』 と簡単に上書きを完了させた 親だけが 「ゆっきゅり・・・しべぇ!!!!」 「ゆゆ!?」 生まれてきた赤ちゃんの最初の言葉 それは親に対する殺意 生まれてきた赤ちゃんとの最初のすりすり それは目への的確で強力な噛み付きであった 「ゆぎぎぃああああああ!!!!やべでぇ!?あがじゃんやべでぇえええええ!!!!」 出産の疲労と開放感と中身へのダメージで動けない親の眼球を 「ゆべぇ!」 あっけなく噛み砕いた子供 「どぼじでごんなごどするのー!?」 「ごみくずはだまってしんでね!」 「やべでぇ!やべでぇ!やべでぇ!やべでぇ!やべでぇぇぇぇぇええええええ!」 攻撃は続いたが強化されている母親は吹き飛ぶばかりで死ぬことはなかった それから数分後- 「はいそこまでー」 職員が赤ゆ二匹と瀕死の親をケースにいれ競りを開始した 後から生まれた赤ゆは体内で殺されかけたせいか二言目にはしっかり話ができるほど成長してたこともあり高く売れ のちに飼いゆっくり競技としてできる[闘ゆ]の伝説の初代王者となるのはまた別の話 ちなみに1匹目の赤ゆは2匹目が親を殺そうとしてる間ずっと自分の親を看病しており 親もこのことが嬉しかったせいで自分の子供のせいで瀕死になったことを忘れ同じ虐待おねーさんに買われ この虐待おねーさんのパートナーとして他のゆっくりへの虐待を手伝う日々の中子供は[闘ゆ]に出場し 初代王者との激戦を制し2代目王者となる生涯を送るのは別の話 ゲス親まりは虐待され続けられ畑の肥料にされたとのこと 数分後(れいむ編)- 「ゆぎゃあぁああ(省略)」 〜この文は前2つとあまりに同じため削除しましたテヘッ☆〜 「もっと力めばいいんだよ」 「ゆっ!?ゆっくりりかいしたよ!」 「はやくあかちゃんでてきてね!!」 れいむは職員の言葉に素直に従った 産道であるまむまむは強力粉で再生されたため破れることすらなくいつまでも続く出産の苦痛から逃れるためである 「「ゆゆぅ〜!!」」 力いっぱい力む2匹のれいむに異変が起こるのはそれからすぐだった 「ゆあああああああ!?あにゃるがいだあああああああ!!!!!!!」 「ゆっゆっゆっ!?」 2匹してあにゃるの苦痛を訴える よくみるとあにゃるが切れて広がってるようだ 切痔? 「うんうんでないでね!あかちゃんがゆっくりでてこれないよ!!!ゆあがああああああ!!!!!!!」 お腹の中の子を気遣いながら苦痛にゆがむれいむの顔 「ぼう・・・だべだびょれいびゅ・・・・・・」 「ゆゆ!?れいむしっかりしてね!あんこはいちゃだめだよ!」 「ゆべぇ・・・・・・・・・・・・・・・」 「でいぶぅ!!!!!!!!!」 自分自身の苦痛をよそに伴侶を気遣うところは見習いたいものだ しかし中枢餡を吐き自殺した伴侶へのことなどすぐ忘れてしまう それほどの激痛がれいむを襲った 「!?!?!!!?!?!???!??!!!!?!?!」 れいむが歯を食いしばり目を見開き苦痛が頂点であることを悟らせる おそらくはあにゃるからうんうんがでないようにしてるのだろう 「(うんうんしたらあかちゃんがよごれちゃうよれいむはがまんするよ)」 人間が便意をがまんするようなものだろうか 歯を食いしばり血走った目を見開き・・・さっきも書いたねこれ そんな状態で力んでいる そう力んでいるのだ ブビッブビビビビビビビッッ!! 力んだせいで勢いよく餡子があにゃるから飛び出る 「どぼじでぇ!?」 あにゃるが切れてる状態で力むなんてマヨネーズをだすのにロードローラーを使うようなものだ 「ゆぅ・・・これじゃあかちゃんゆっくりできないよ・・・」 あたりに散乱する自分からでたうんうんに愕然とする 大量に中身をぶちまけたためれいむの大きさは3分の2ほどに萎んでいた 武装錬金の世界にゆっくりがいたらきっとホムンクルス指定されたゆっくりを斗貴子があのセリフでぶちまけてくれるだろう と、脱線したところで話を元に戻そう 「あかちゃんはやくゆっくりでてきてね」 舌を伸ばしまむまむがあった場所を舐めるれいむは気づいてないのだろうか 陣痛が消えていることに 「ゆゆ?」 もぞもぞとうんうんの中で動く何かをみつけるれいむは警戒態勢に入る そしてうんうんの中から・・・ 「ゆっきゅちしちぇいってね!」 うんうんとと一緒に外にだされた赤ゆがでてきた 「ゆっ!みゃみゃおにゃきゃちゅいたよ!ごひゃんちょうだいね!」 第一声の次は親に対してご飯クレクレ・・・間違いなくこのれいむの子だ しかし自分の子供に対し母れいむはゆっくり挨拶をしようとしない むしろその目はゲスを見る目であった 「ゆ?みゃみゃ〜ごひゃん〜」 すーりすりしようと近づく赤ゆ しかし生まれてはじめての親への甘えは叶うことなく困惑にかわる 「おまえなんかれいむのこどもじゃないよ!」 「ゆゆ!?」 赤れいむは困惑した ママの子供じゃない? そんなわけない お腹の中で聞いた声を覚えている 生まれてきてはじめてあいさつしたこのゆっくりが自分の母親じゃないはずがない! 赤れいむはたまらず叫ぶ 「れいみゅはみゃみゃのあかちゃんだよ!どおちてそんにゃこというにょ!」 「おまえはうんうんだよ!うんうんのくせにれいむのかわいいあかちゃんをなのらないでね!」 「れいみゅはうんうんじゃないよ!みゃみゃのこだよ!ゆっきゅちりきゃいちてね!」 「うるさいようんうんくさいにせものはさっさとしね!」 自分の子をうんうんと罵る親 あにゃるからでてくる=うんうん 実に単純でわかりやすい認識である 「おまえみたいなしゃべるくさいうんうんはゆっくりしね!」 「ゆべぇ!」 赤れいむは一撃で絶命した 強化されてる赤ゆを一撃で絶命させたのは単にお腹の赤ちゃんをゆっくり産みたい母性であろう 「これであかちゃんもゆっくりできるびょ・・・・ゆっぎゅりでぎゅゆっぎゃゆあべぁ」 母れいむが徐々に呂律が回らなくなる原因 これも単純である 赤ゆに突進した衝撃で切れたあにゃるから大量の餡子と共に中枢餡がとびでたためである つまり死亡確定! 「ぼっびょ・・・ゆっぎ・・・・ゅりじじゃぎゃっだ・・・」 こんな状態でもお決まりのセリフを言えるのは大したものである 「はいそこまでー」 「もっと早くとめようぜ」 「ちょっとどうなるか気になってつい・・・」 数分後- 結局れいむで生き残ったのは最初に死んだ母れいむの中の子だけ この子れいむは買っていった青年は愛でお兄さんだったため 躾を施され愛でお兄さんの飼う20匹超のゆっくりの子供の世話係として飼いゆっくりとしてはまともな生涯を送る 愛でお兄さんがこの虐待劇場にいた理由は 『愛でるにはゆっくりがどうしたら苦しむか知らないといけない』 というのが理由である その後- 「いやぁ、これでしばらくは資金面は困りませんね」 「たしかに困らないが」 「また見たい・・・ですよね?」 「その通りだ」 こうして3ヶ月に1度このショーは趣向を変え公開されることになる ゆっくりブリーダー達の中では研究所で強化改造されたゆっくりが飼えると毎回予約が殺到するようになるが それはまた別のお話 オマケ- 「「すっきりー」」 今この夫婦(まりさxありす)は子作りを終えたところである 「ありすのまむまむさいこうだったぜ」 「まりさのてくにっくもすごくとかいはだったわ・・・ゆっ!まりさこどもができてきそうだわ!」 「ゆゆ!でかしたんだぜありす!」 そういうとニョキと頭から茎が・・・生えてこなかった 「湯がやあああああああああああああ!!!!!!あたまがいだいああああああああ!!!!!!!!」 「ありす!?しっかりするんだぜ!」 突然叫びだすありすを心配しすりよるまりさ 「あだまがいだいわ”・・・まりさ・・・」 「なんなんだぜ?ゆっくりしっかりするんだぜ」 「もっとまりさとゆっぐりしだがった・・・・・・・・ゆ”っ!!??」 「ありすー!!!!!!!」 絶命したありすの後頭部から棒が突き出ている おそらく中枢餡を茎がが直撃し皮を突き破ったのだろう 「ありす!ありす!ありすぅぅぅぅううううううう!!!!!」 まりさは一晩中泣き続けた 「うーん、植物型は無理かー」 「強化したゆっくりでも持たないとはな」 「あらかじめ茎の通り道を作っておくとか?」 「背中に違和感あると夫役のほうが違和感もってすりすりしなくなるから素材を作るところからだな」 「んじゃそっちは俺が工面するよ」 今日も実験は続く Q.なんでわざわざ手術の説得したん? A.実験職員は1つの実験だけじゃなくいろいろな実験をするためです よってこの会話の記録も実験の1つ Q.赤ゆっくりはなんで同時に出産にはいったん? A.成長促進剤で調整されてます Q.白餡? A.白餡にしたら性格がよくなるってあったので ってことは自然発生したゆっくりには白餡は存在しない? Q.1組2匹の意味なくね? A.同じ種類にした罰です 文章力の低い作者を虐待して許してください Q.ありすの中身が餡子? A.よくある設定ではカスタードやクリームですがこの世界では一律餡子です Q.闘ゆ? A.闘犬のゆっくり版 ブーメラン殺法中のゆっくりはキモいと思う(見た目的な意味で 前の作品 「ゲスG誕生!」 「猟奇的に伺が。」 作:メトロイドマホロイド